●更新日 10/24●


日本語でおk・大人気のリアル鬼ごっこ映画化!


その奇抜かつ独特な文体で、ネット上などでは大人気を博している山田悠介のデビュー作「リアル鬼ごっこ」が映画化される(参考:毎日新聞)。




西暦3000年。王様が治めるこの国は人口が約1億人、そして「佐藤」という苗字を持つ人口は500万人を超えていた。
ある日、王様は自分の苗字が「佐藤」であることに対して「佐藤と名乗るのは自分だけでいい!」と怒り、「鬼ごっこのようにゲーム感覚で全国の佐藤を捕まえ、抹殺する」という恐るべき計画を提案する。期間は12月18日から12月25日の1週間。期間中23時から24時までの1時間、全国に王国の兵士100万人を「鬼」として配備し、時間になったら、その鬼は「佐藤探知ゴーグル」なる特殊な機器を用いて付近の「佐藤」姓の人間を探索、発見し次第、追いかける。「佐藤」は、捕まったら最後、秘密の収容所に連れて行かれる。そして、捕まった暁には眠るように殺されてしまうのだ。(wikiより



これまでも「親指さがし」などが映画化されたり、「パズル」などがコミックになったりと数々の著書がメディアミックスされてきたが、ついにデビュー作であり最もネット上で話題にもなった"本命"の映画化とあって期待されているようだ。





ちなみに、7月中旬にも映画化決定のニュースが流れていたがその時はこんな感じで伝えられていた。

中高生を中心に大反響を呼んだ作家、山田悠介氏の都市型ホラー小説「リアル鬼ごっこ」(文芸社ほか)が映画化されることが16日、分かった。突如設定された1週間の“殺人鬼ごっこ”から逃げる物語で、主演には昨年の映画「蝉しぐれ」で好演した俳優、石田卓也(19)を起用。単独初主演となる石田は劇中でとにかく走りまくっており、「走りっぷりを見てほしい」とPR。監督は新人の柴田一成氏。来年公開。
「リアル鬼ごっこ」は、捕まると実際に殺されてしまう“恐怖の鬼ごっこ”をテーマにした山田氏のデビュー作。平成13年に文芸社から発売され、スリリングな展開とそそられるタイトルが若者を中心に口コミで広がり、あっという間に40万部を突破。とくに中学生の間でカルト的な人気を誇り、16年には幻冬舎から文庫版、漫画版も発売された話題作だ。
その一方で、当時作者が弱冠20歳だったこともあり、文章表現力の不足や時代背景の不自然さなどが酷評されたが、読者の間からは、「内容は面白いんだから映画化してほしい」という声が早くから挙がっていた。(略)(サンスポ・現在はリンク切)


冒頭の毎日の記事によると累計100万部を越えているとのことなのだが、文芸社のもの があっという間に40万部を突破して、その後出版された幻冬舎の文庫版とあわせて、ということなのだろうか。

ちなみに、出版関係者の話によると本の「○○万部突破!」という宣伝文句は雑誌の"公称部数"とともにあまりアテになるものではないということである。百万部突破と謳っていても、実際は十数万部も売れていないということはザラにあるとか……。


     ※画像はイメージです


文章表現力の不足とあるが、だいたいこんな感じ↓だそうで。
「二人が向かった先は地元で有名なスーパーに足を踏み入れた。」「もの凄く機嫌が悪く、不機嫌な顔をして」「頭を悩ませるように渋い顔をして考えている」「騒々しく騒いでいる」「翼には素質があると見込んで翼をスカウトした」「最後の大きな大会では見事全国大会に優勝」「名実共に実力を上げていき」「罪として重罪が下される」「いかにも挙動不審な行動で」「そう遠くなく、近いようだ」「愛を探すしかほかないのだ」「十四年間の間」「うっすらと人影がかすかに現れた」「しかし、洋の姿は何処にも見当たらなかった。何処を探しても、洋の姿は見当たらない」「佐藤さんを捕まえるべく鬼の数である」「ランニング状態で足を止めた」「遠く離れると横浜の巨大な遊園地ができた」「これに限られたことではない」「三人は分かち合うように抱き合った」「営々と逃げ続けた」「二人は鬼たちに目をとらわれていた」「いざ、着地してみるとそこは森の様な草むらに二人は降り立っていた」「愛は一つも振り向かず」「グラウンドをひた歩き」「危機に感じた翼と愛は火事場の馬鹿力、ここで二人は足を早めた」「もう一度首を右に左に素早く後ろへと回し、ぐるりと体を反転させた」「一人の鬼が瞳の奥に飛び込んだ」「九人の足跡がピタリと止まった」「記憶を全く覚えていなかった」「永遠と続く赤いじゅうたん」「この話は人々の間とともに長く受け継がれていく」


トンデモ本としてと学会に紹介されてたりもする同書は"山田語"と 呼ばれているぐらいらしい。
残念ながら、文庫版では上記のような表現が普通の文体に変更されているらしく、作品としての面白さを削ぐものとなっているかも?

Amazonのレビューには、Amazonの史上でも他に類するものがあるんだろうかというぐらいの凄まじいコメントが並んでいるので、一度御覧になってみてはいかがだろうか。


いずれにせよ、どのような映画になるのか? 楽しみである。



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