●更新日 10/06●


一体何様?相撲協会がフジテレビを「処分」


元NHKアナウンサーを不当に処分したとして、先月批判されたばかりの日本相撲協会だが、今度はフジテレビを処分すると発表した。

2007年10月5日の毎日新聞によると、日本相撲協会の事前許可を取らずに時津風親方のインタビューを放映したフジテレビへの処分として、九州場所千秋楽まで報道目的以外の新規の取材申請と取材パス申請を受け付けないことにしたという。肖像権の利用に関しては、文書で協会へ事前に許可を取るように定めているが、フジテレビはそれを守らなかったというのだ。

日本相撲協会といえば、元NHKアナウンサーで日本福祉大学客員教授の杉山邦博氏の「処分」をめぐって、先月もトラブルを起こしたばかり。

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テレビ番組で、朝青龍問題に関連して協会を批判する発言が出演者から出た際に、同席していた杉山氏が頷いたというのが、その理由だった。北の湖理事長は、「協会批判だ。番組で相撲評論家の肩書を使っていた。取材記者でないなら取材証はいらないはず」などと述べ、杉山氏の取材証を没収した。この件が報道されると批判の声が殺到し、杉山氏も理事長の見解に反論した。すると、協会は直ちに杉山氏に取材証を返したのだった。

これらのケースを見てみると、日本相撲協会は自身に不都合な相手に対しては、すぐに「処分」によって圧力をかけるかのように見える。フジテレビの行動が、従来の規定に合致していなかったという点で問題があったというのは確かだろう。だが、暴力行為によって死亡者が出た「事件」に関連する報道でも、協会が許可を出さなければ放映できないということか。日本相撲協会の行為は言論弾圧に等しいのではないかという批判も出ているが、そう言われても仕方がないだろう。

9月29日のスパイ日記では、元大関の小錦が受けた各種の虐待について書いた。記事中では触れなかったが、取材協力を得たスポーツジャーナリストの話の中で、日本相撲協会とマスコミとのトラブルについても話題になった。同氏曰く、これまでもマスコミとのトラブルは多く、大相撲を放映しているNHKとの間でさえ、時々摩擦が生じているという。特にNHKのアナウンサーは軽率な発言が多いため、放映内容に対して視聴者からの苦情が寄せられることも珍しくないようだ。

一例を挙げると、実況担当の藤井康生アナウンサーは2006年9月10日の大相撲秋場所初日、多くの力士の名前を暗記するほどの大相撲ファンという愛子内親王の観戦の様子を見て、「女の子なのに」と発言。

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このことが、一部のフェミニストたちを怒らせてしまった。続く9月14日には、白鵬の取組について舞の海が解説した際に、その説明がよく分からないと、半ば喧嘩腰で聞き返した。藤井アナは態度も理解力不足も問題だという批判が、少なからず寄せられたとのこと。

また、2006年の夏場所千秋楽の実況を担当した吉田賢アナウンサーの発言も、問題視されたという。

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十両優勝が決まる時津海と栃乃洋の一戦が終わった後、吉田アナが突然、「十両の優勝賞金は200万円です」などと口走り、解説の北の富士から即座に「金のことは言うべきではない」と指摘が入った。ところが、吉田アナはこの忠告をすぐに忘れたようで、その後に「幕内の優勝賞金は1000万円です」などとも発言した。吉田アナは、過去にも軽率な発言を繰り返していたという。


こうしたトラブルの積み重なりで、日本相撲協会がマスコミに苛立っているのは事実だろう。だが、協会の最近の対応は、人々の相撲に対する不信を助長しているようにしか思えない。今や日本相撲協会は、精神的に醜く肥太った「裸の王様」に等しいのではないだろうか。



高橋



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