●更新日 04/25●
純愛ドラマとトラウマ
「冬のソナタ」に魅了された女性達は、単にペ・ヨンジュンに魅了されただけではないでしょう。
彼があれほどの人気を獲得したのは、この作品の中で彼が演じた主人公の設定が、純愛ブームを歓迎する人々の心に強く訴えるものがあったからです。それは、純愛という恋愛関係と、トラウマの克服という課題です。
今や純愛ドラマには、トラウマが無くてはならないものになっています。主人公が何らかのトラウマを抱えていて、それを克服するために恋人たちとの人間関係が展開されていくというのが定番ですね。時には強引な話の展開もあるのですが、純愛への感動を強く求める視聴者には、それもあまり気にならないのでしょう。

トラウマを克服するという物語が感動を呼ぶのは、主人公と恋人が互いに相手の弱さに心を打たれて恋に落ち、それを受け入れていくという展開があるからです。その展開の中で、自分の弱さを隠すことなく見せて、お互いに支え合いながらトラウマを乗り越えていくという過程が見られます。
しかし、このような設定は、単にトラウマの物語を理想化しているだけ。
ドラマに影響されて、自分のトラウマ=自身の弱さを人に見せることに、快感を覚える人をよく見かけるようになりました。
所構わずトラウマ語りをする人々の語る内容は本当のトラウマではなく、単に自分に酔いしれているだけです。
とはいえ、トラウマ語りが人気を呼ぶという事は、そういうものにまで依存しなければ、一部では人間関係が作りにくくなっているという事かもしれません。
特に出会い系や合コンで出会った初対面の相手との会話で、互いのトラウマが語られることが増えているという話も聞いた事があります。
そんな世知辛い世の中で、純愛ドラマは女性達を癒してくれるのでしょう。ヨン様の笑顔に熱狂的な彼女達自身には、自分のトラウマ語りなど無縁かもしれませんが・・・。
芝村 恭也
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