●更新日 03/06●
自分には無いもの
恋愛のきっかけは、人によって様々です。
その一つに、「相手には自分に無いものがあると思った」という動機があります。能力、性格、金銭など、その内容はいろいろありますが、人は自分に無いものを持つ人間には関心を持ちやすいのでしょう。
いつの時代も、女の子たちは最先端の流行を求めて競い合います。学校では勉強のできる人やスポーツ万能の人が注目されて、尊敬の眼差しで見られたり、あるいは逆に羨望を抱かれたりするものです。会社での人間関係も、個人の業績という要素を全く無視したものというのは、あまり見られないでしょう。
このように、人は常に他人と自分を比べたがります。そして、自分には足りないものを持っている人のことが気になります。その一つの結果が、恋愛という人間関係なのです。
恋の始まりは、人それぞれではあるけど・・・
けれども、自分には無いものを求めて付き合った相手との恋愛は、そう長くは続かないことが多いようです。少し長く付き合っていれば、当初自分が想定していたのは理想化された相手であり、実際にはそうでなかったと気づかされるということも、よくあるのではないでしょうか。
自分に足りないものを相手に求めている時は、その相手が実際よりも格段によく見えてしまうものです。だから、現実とのギャップに気づいた時、その恋愛はたちまち終焉に向かってしまうのですね。
恋は、愛に変わるだろうか?
ここで現実の相手を受け入れることができるかどうか、それが今後も相手との恋愛が続くかどうかの鍵となります。その相手は、自分が当初期待していたような人ではなく、本当はどこにでもいる平凡な人かもしれない。あるいは、欠点だらけのどうしようもない人間かもしれない。それでも、その人が好きなんだと思うのであれば、その恋愛は長続きするでしょう。本当の愛とは、そういうものなのかもしれません。
そうは言っても、実際にはそのように深く人を愛することは難しいはずですし、そんな恋愛は嫌だという人もいるでしょう。相手が自分の期待していた人間ではないと分かっても好きであり続けるということは、その相手の弱さを受け入れるということです。同時に、「自分には無いもの」と「相手にはあるもの」、これらには本当は何の関係もなかったのだということを、自分もまた受け入れる覚悟が必要になります。
出会いの機会が少なかった昔ならともかく、そのような困難な恋愛は、今の時代にはますます敬遠されがちになっている気がします。
情報技術の発達は、人間関係にも大きく影響していると言える一例ではないでしょうか。
芝村 恭也
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