ヤフーオークションには、著名人の直筆サインとされるものが大量に出品されている。その中には、特撮モノのヒーローやヒロインを演じた俳優のサインも少なくない。

そのようなサインを定期的に出品している人物に対して、疑問が提起された。発端は、「ウルトラセブン」でアンヌ隊員を演じたひし美ゆり子氏のサインが出品されたことだ。すると、ひし美氏がＴｗｉｔｔｅｒにて、当該のサインは偽物であると断言。本物のサインと比較して、ファンに注意を呼びかけた。


この出品者に関して、読者から情報が寄せられた。これまでに出品した特撮モノの番組出演者の直筆サインとされるものを見ると、いずれも過去に親がもらったものであると説明している。情報提供者曰く、著名人のサインを大量に出品する人物の場合、本物と偽物を混ぜるなどの巧妙な手口が使われることもあるという。

そこで、他の出品内容の確認を試みた。当該の人物が繰り返し出品しているものの一つに、「仮面ライダー」で仮面ライダー２号を演じた佐々木剛氏のサインがある。当サイトでは、佐々木氏が経営する居酒屋「バッタもん」に事情を話し、取材協力を得ることができた。


このたびの騒動の経緯を説明し、佐々木氏の直筆サインとして出品されたものの真贋の鑑定を依頼した。参考資料として、「仮面ライダー」のロケ地に飾られている、佐々木氏の当時のサインの画像も用意した。それらの資料に基づいて、佐々木氏本人が確認するとのことで、後日に回答を得た。

結果は、いずれのサインも本物であるということだった。しばらく前に、ＮＨＫも佐々木氏の直筆サインとされるものを、店に持ってきたそうだ。真贋の鑑定の依頼だったという。結果は本物だったらしいが、ももクロの偽造サインで逮捕者が出るなど、著名人のサインには偽物も多く、注意が必要だ。

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高橋