朝日「ハシシタ」騒動、部落問題関係者が意外な見解
橋下徹・大阪市長を扱った週刊朝日の連載「ハシシタ 奴の本性」について、部落問題に関わる人々から意外な見解が提起されている。
2012年10月23日の東京新聞に、東京部落解放研究所研究員の浦本誉至史氏とノンフィクション作家の上原善広氏のコメントがある。浦本氏曰く、「血筋の問題」に全てを還元することは「重大な部落差別行為」だという。この点について、同氏はFacebookに週刊朝日への公開質問状を掲載した。
「差別するつもりはなかったが、ミスをしたので中止するという言い訳は、言論機関として最低だ。なぜ差別を是認、助長する連載が許されるかを堂々と説明すべきだ」。一方、上原氏は「もし差別意識を助長することになっても、差別意識をあぶりだすことになる」、「(各メディアは)今回の問題に懲りず、どんどん部落問題を取り上げるべきだ」。
さらに上原氏は、「公人なら部落差別報道を甘受しろと言うのか」という橋下氏に対して、「橋下氏はスーパースターだ。部落差別などは軽く乗り越えてしまっている。そんな人に『私は差別された』と言われたくない。本当の差別はもっときつい」。
一見、両者は似た論調であるかのようだ。だが、東京新聞の内容への違和感を浦本氏は記している。「たとえ差別の意図がある記事でも公表されるべき」とは考えないという。上原氏とは見解が異なると取材時に述べたそうだが、意図がうまく伝わらなかった模様だ。
なお、浦本氏は朝日新聞に対しても「トカゲのしっぽ切りでは済まされない」と論じる。朝日新聞と週刊朝日は無関係ではないということは、橋下氏も主張した。この点を朝日新聞社の広報に尋ねたところ、週刊朝日を発行する朝日新聞出版と独立した組織であることは事実だという。
それゆえ、今回の件で朝日新聞からは一切コメントを出せないとのことだった。
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高橋
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