●更新日 02/21●







藤田まこと死去…「必殺」ジャニーズの台頭に何を想う?





俳優の藤田まことが2月17日に死去した。

歌手として芸能界入りし、コメディアンや俳優として活躍。
代表作を数知れぬほど持つ昭和の名優である。

『必殺』シリーズの中村主水、『はぐれ刑事』の安浦吉之助など、長期にわたって演じてきた役柄も多く、突然の悲報に驚いている関係者も多いという。

『必殺』シリーズは2007年に久々に復活し、2009年にはスペシャルに続いてレギュラー枠でも放映されたばかりである。



この時は、かつてのシリーズから引き続いて登場した仕事人は中村主水のみで、東山紀之をはじめジャニーズ勢が中心の内容に。
これに対して、昔からのファンからは「仕事人らしくない」と違和感を表明する声が上がっていた。


「このシリーズは、ひかる一平が仕事人見習いの役で出演したりして、昔からジャニーズと縁があったんです。ただ、今の作品は美形メンバーばっかりになったっていう点がこれまでと違うわけで……」(番組制作会社関係者)


このような変化を、藤田はどう思っていたのだろうか。


「時代劇の中でもいろいろ実験的なことをやってきた番組なんで、新しい試み自体には藤田さんも否定的じゃなかったようです。ですが、今の若手にいろいろ言いたいことはあったはず」(同上)


ジャニーズのイケメンたちを採用することには否定的ではなかったようだが、やはりベテランならではのコダワリや不満があったようだ。


「業界の大先輩から前に聞いたんですが、コメディ出身の藤田さんは演技への思い入れが人一倍強かったっていう話です。当時は撮り直しなんかできなくて、ぶっつけ本番で演技しなくちゃいけなかったわけで、藤田さんは日頃から誰にも増して入念に準備してたそうです。藤田さんが『自分の役柄を大切にする』ってことをずっと言い続けてきた背景には、そういう長年の経験があったんです」(同上)


新作に出演したジャニーズの若手たちは、案の定、藤田の熟練した演技と比較されてしまった。
経験が浅い彼らには、やや酷だったかもしれない。
だが、それは年月の問題だけでなく、演じる役柄に対する心意気の問題でもあったようだ。

厳しい条件を自らに課すことは、藤田にとってはそれこそ「当たり前田のクラッカー」だったのである。


藤田から『必殺』シリーズの後継者に指名された東山は、これからどのように成長を遂げていくだろうか。



芸能探偵



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