●更新日 07/05●

丹波哲郎 激ヤセもトークは骨太


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あまりにも変わり果てた姿に、会場の誰もが息を呑んだ。
久しぶりに姿を見せた82歳の丹波哲郎は、激ヤセしていた。
インフルエンザや中耳炎で入退院を繰り返し、食事が十分に摂れなかったとのこと。

丹波が現れた場所は、中居正広主演でドラマ化もされた不朽の名作映画『砂の器』がスクリーンにデジタル化で甦った先週2日の舞台挨拶。
同作品では刑事役を演じた“現在体調不良の丹波”に対し、イスに座って話すよう司会者も勧めるが、

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立ち上がり、元気をアピール。
確かに足腰はしっかりしていた。

今回の上映決定を誰よりも喜んだのが丹波だった。
6月上旬には1週間の再入院も、先月18日から公開していた劇場で、舞台挨拶当日までの3週間に2度も今作品を鑑賞したとのこと。

「まあ、この映画はなんていうかお客好み、お客同様自分が参ったぁ〜。
なにに参ったかと言えばぁ、愛に参った


愛を強調し、感動の思いを語る。

「そーよ、感動して絶句するだけじゃない。
歯を食いしばって、血液がリンリとほとばしるほどチクショ〜と」


「とにかく愛嬌がいいんだから、どこまで話すかわからない」と、低音の伸びやかな声で確かによく喋っていた。
そして、

「監督から『セリフを覚えない』と名誉ある非難を〜

彼の語りは全て自信に満ちているのである。
それも1万冊以上もの研究書を書き続けている「霊界」という後ろ盾があるからなのか。

トークを行う10分間、なぜか丹波はマイクのスイッチを忘れていたが、






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若いオナゴの手は忘れないらしい。。。



砂の器
監督   :野村芳太郎
原作   :松本清張
脚本   :橋本忍、山田洋次
出演     :丹波哲郎、加藤剛、森田健作、島田陽子、緒形拳、渥美清ほか
上映時間   :2時間23分
製作年    :1974年
提携     :松竹株式会社
★東劇にて8月12日(金)まで独占延長ロードショー!


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▲野村芳太郎監督は、山田洋次監督の師匠でもある。
デジタル修正後の作品にOKサインが出た4月8日、静かに逝去された。




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