●更新日 08/04●

宮沢りえ 苦心の最新作


暑い日本の夏には忘れがたい記憶がある。

8月6日――広島の原爆記念日。

その原爆投下後の広島をモデルにした映画が先週から公開されている。

「私はほんと(映画制作の)交通整理しただけなんで」

と謙虚な姿勢の黒木一雄監督は、終戦60周年を目前にして『TOMORROW/明日』('88)『美しい夏キリシマ』('02)に続く戦争レクイエム3部作を完結させた。

その名も『父と暮らせば』。


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▲主演に宮沢りえ、父親役に原田芳雄


宮沢:「えーと、、、去年の8月に撮影したんですけれども、ほんとに演じるってことについてこんなに落ち込んだり悩んだり自信を失ったことは初めてで、原爆っていうものが爆風や熱や光とともに落としたものが本当に大きかったんだなーということを実感しました」

昨年の日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を受賞し、大女優となりつつある宮沢でもたくさんの苦労をした作品ということで思い入れの強さがあるようだ。


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宮沢:「私にとってほんとにおっきい、おっきい、おっきい壁だったんですけれども、本当にぶつかってよかったと思ってます」

難しい役を演じきった今では、何かをつかんだ実感があるだろうか。

そして宮沢演じるミツエの相手役には、奇しくも同じ年齢、ただいま大忙しで会場に足を運ぶことさえできなかった浅野忠信である。 丸メガネの装いを見ても本腰で役柄に取り組んでいる様子。配役を見るだけでも、たくさんの若者に見てもらいたいという願いが込められているように感じる。


12月までの5ヶ月ロングラン公演ということで多くの人が見る作品となることだろう。

筑紫哲也の『ニュース23』に出演していた映画評論家のおすぎは、

「原作そのままって作りが〜・・・・・・」

と相変わらずの辛口批評を述べてたが出来栄えはいかがなものか?



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