NGのつぶやき「とどめなく・・・」
〜 おすぎさんが語る熱い想い 〜


お正月映画として公開された『ミスティックリバー』。
これは、クリント・イーストウッドが監督を務めた“もうひとつのスタンドバイミー”なるキャッチコピーがつく生まれ変わり版とも言える作品。
公開にともない、ワーナー・ブラザーズ側ではたくさんの宣伝を重ねていたわけだが、広報にあってはならないミスが生じていたようだ。

それはなんと、人の目に止まりやすいテレビの予告CM内での出来ごと。

毒舌が売りのオカマ双子の片割れで、映画作品に対する熱いコメントが評判の映画評論家としても名高いおすぎがどうやら日本語を誤って使用してしまったというものだ。


写真
 ▲映画評論家としても講演活動を行っているおすぎ。

毒舌ということで本音を語るキャラがイメージ作られているため、彼が語る宣伝文句にはある意味の説得力が含まれている。
そのため、たびたびテレビの映画公開予告CMには登場しているのだが、今回にあたっては

「感動です、涙がとどめなく流れました!!」


と思いっきり日本全国に向かって違和感のある言葉を口にしてしまったのだった・・・。


国語辞典を引いてみると
・「とどめ」−止め
  意味:@最後の一撃を加えて、再び立ち上がれないようにすること
     A急所を抑えて、あとから文句の出ないようにする。
・「とどめる」−留める、止める、停める
  意味:@動こうとするものをとめる。抑止する。
     A「とどまる」の他動形。/記憶に―[はっきりと記す]

など、いまいち「感動です、・・・」の文章にハマらない意味となっている。

そして、正しい使い方で候補率の高い「とめどない」を調べると

・「とめど」―止(め)処
  意味:終りに(なる所)。「―[=限り]が無い」


どうやらおすぎは限り無いほどに涙が流れたと思われ“とめどなく”をいい間違えてしまったらしい。


いったいどういったことでこのような間違いが起こったというのだろう。

疑問解決するべく宣伝担当者に伺い立ててみた。

Q「おすぎさんのコメントで“とどめなく”という日本語が間違ってるのでは?という情報が流れているんですけれども。」

その質問に対し、まず始めに受話器向こう側に出た男性からは、かすかに“クスッ”と「まいったなあ」のニュアンスにもとれる笑いが聞こえてきた。
記者が思うに、ワーナー側は意外な質問に驚いたかのような反応。


それもそのはず。映画「ラストサムライ」で渡辺謙も助演男優賞候補となっているオスカーに最有力視されている作品で、今はそれどころではないのだから。

 作品賞・・・・・「ドラマ部門」
 監督賞・・・・・クリント・イーストウッド
 主演男優賞・・・ショーン・ペン
 助演男優賞・・・ティム・ロビンス
 助演女優賞・・・マーシャ・ゲイ・ハーデン

とゴールデン・グローブ賞5部門にノミネートされている。



その後改めて宣伝担当のN氏が質問に答える。

「えー、この件に関しましては、“ノーコメント”ということでお願いします。」


あっさりと明るい答えで拒否されてしまった。
ちなみに「とどめなく」に関しての質問は、今回が初めてでワーナー側も対応に困ったような感触。


どうやら、気づいていなかったようだが・・・。


しかし、ラジオ番組「PAO−N」(九州朝日放送)でおすぎが担当する映画天国での作品評価をみるとオススメポイントが10点満点をつけるかなりの高得点。とにかくよくできた作品だと絶賛している。
もしかすると、あまりにも感動して熱が入りすぎてしまったために間違えてしまったのかもしれない。



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