魔法をかける“新”紀香
〜 悩殺の次はコレでいく 〜


CM業界とは日々入れ替りの激しいもので、これまでやっていたCMがいつの間にか終わっていたり、新しいCMが次々に登場したりする。そこに投入されるタレントも同じ。新旧のタレントが目まぐるしく入れ替わる。
つい先日も、あるCMに一際インパクトのある(遅咲きの)新人が投入された(かと思った)

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▲東芝が発表した薄型大画面テレビ、『beautiful face』のCMより

「テレビに魔法をかけましょう」と言って現れるのは、黒ずくめの服に身を包んだ顔面白塗り魔女。「こんなタレントいたか?」と一瞬混乱してしまうほどの厚化粧であるが、このCMで魔法使い役を務めたのは、悩殺という二文字を枕詞にそのダイナマイトバデーを世に披露していたはずのあの藤原紀香。そんな『悩殺』を放棄してしまったのか、CMでは新スタイルな歌と踊りを披露してくれている。

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▲手首の切り返し具合からも、このCMに対する彼女の相当な意気込みが感じられる。

どこか以前より老けた感のある紀香。
「あー、悩殺とかセクシーと言われていた頃からもう何年も過ぎたんだなー」と魔法をかけられた人もいるかもしれない。しかしそんなことはない。“悩殺紀香”がマスコミの前に現れていたのはつい最近までの出来事だ。

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▲昨年開かれたあるイベントではこんな衣装も……。

急激な変化を遂げている紀香。1992年「ミス日本グランプリ」を受賞して以来着実に仕事を増やしてきたのだが、半年毎に実施されるビデオリサーチ社の「テレビタレントイメージ調査」では『7位→11位→16位→18位』と日を追う毎に下降しているというのも現実である。特に女優としての評価は低く、主演した連ドラ『あなたの人生お運びします』(2003年4〜6月)でも平均視聴率8%と振るわなかった。
私生活ではR&Bバンド「Skoop On Someday(スクープ・オン・サムバディ)」のボーカリスト、TAKE(34)との熱愛も報じられたが、仕事の面では転換期を迎えている、ということであろうか。

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▲低迷の兆し顕著な紀香について、この少女はいったい何を思うのだろうか。

さらに低迷タレントの通過儀礼とも言うべきか、最近はこんな記事もでた。

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藤原紀香が1995年頃に宗教団体『誠成公倫』の施設にて受付嬢をやっていたという、週刊文春の記事。『金満セックス奨励教団』という見出しからもそのインパクトは大きいのだが、紀香はすかさずこう反論している。(本人HPの日記より一部抜粋)

●私はそういう団体の信者ではありませんし、信者だったこともありません。
●私の家系は、先祖代々ずーっと、仏教です
●今後、私の名前が悪用されたり、いろんな売名行為に使われるようならば、法的な措置も考えざるを得ないでしょう。


確かにこの文春の記事、実際読んでみると「見出しに騙された」と感じるほど期待外れな内容となっている。4ページに渡って述べられていることの大部分はこの宗教の紹介。話を長らく脱線させたあげく「話を紀香に戻そう」では、紀香に足元を見られるのも無理はない。
ただ、紀香にとっては「久々に自分が記事になった」ということの価値はあったかもしれない。しかし本来の女優業として脚光を浴びたいというのが彼女の本音でもあろう。まだまだ32歳。趣味が“女磨き”というように、これからも新しい紀香を世に見せつけたいところだ。

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▲たまに見せるオバチャン的な仕草から、公式プロフィールの年齢すら疑問視する声もあるが……。

さて、冒頭に紹介したCMの最後には「やったね、東芝ちゃん」と語りかける紀香。創業128年の東芝より歳老いてしまったかのような言いグサであるが、当の東芝ちゃんは藤原紀香の起用についてこうコメントしている。
当社は、元気と活力に満ちた健康的な魅力と、魔法のような神秘的な存在感を併せ持つ藤原紀香さんのキャラクターが、映像や音楽と暮らすデジタルAVライフの楽しみと、それを実現するデジタルAV技術という現代の魔法を備えた新商品にマッチすること、また男女を問わず幅広い層に人気があることから、広告キャラクターへの起用を決定しました。
東芝HPより)

「元気と活力に満ちた健康的な魅力」は既にどこかで言われていたような藤原紀香像であるが、「魔法のような神秘的な存在感」としたのは東芝が史上初かと思われる。これからの方向性を示唆するものになるのであろうか。
そう言えば紀香は昨年、アフガニスタンで現地の子供たちと触れ合っていた。白塗りの化粧と言い、どこか神秘世界の黒柳徹子と通じる所もあるのだが、そっちの方向を目指しているのかもしれない。

悩殺の次は神秘。
需要があるかどうかは分からないが、取り敢えず期待したい。





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