リュック・ベッソン来日会見





▲左からリュック・ベッソン、スー・チー
ルイ・レテリエ

「レオン」や「フィフスエレメント」など、数々のヒット作を生み出しているリュックべッソン監督が製作
を手がけた作品『トランスポーター』の記者会見が行われた。東京国際映画祭で審査委員長を勤めている傍
らで大忙しの様子で予定時間を大幅の過ぎて会場に現れた。




監督は本作品が初となるル・レテリエ監督。ちゃめっ気たっぷりの笑顔とトークで会場を和ませ若さを感じ
させてくれた。



「コンニチューワ。ジャイアンツゥガカッタノゥーデ、
ボクモハシャイデタァラ、ツカレツァイマシタ。ダカラ、
ツウヤクゥハ、オマカセシマス。」

会場からは大喝采。楽しくてストーリーが充実している映画を撮りたかったというルイ監督。 
なぜ、ルイが監督なのか。映画を撮るうえで大切なのは技術。メンタル的にはエネルギッシュかつ忍耐力が
必要。リュック・ベッソンは一緒に仕事をしていたルイに素質があると感じたのだという。世界の巨匠ベッ
ソンからのアプローチを投げ出すはずはない。実際、“賭け”た部分もある。結果的には期待以上の出来に
大満足らしい。



主演を勤めるのは、現在公開中の作品「ミーンマシーン」に出演しているイギリスの俳優フランク・マーテ
ィン。そして、日本でも人気上昇中の台湾出身の女優スー・チー(50作品以上)も出演。制作はフランス
と国際の舞台にふさわしい作品だ。ますます国のつながりが密接に感じられる。




「コニチワ。ワタシハ、ス・チィデス。ヨロシク!」

ふつうにしているとキュートなかんじなのだが、いざ仕事になると雰囲気がガラッと変化した。ここが魅力
かもしれない。
世界レベルの中に加わり学んだ事は撮影を進めるスピードの違いと語るスー。香港の女優である彼女は、作
品作りのその早さ故か50以上もの出演作品がある。役作りについては、気持ちで感じるよりもその人物を
どう設計していくか考えて演じたという。




英語にフランス語に中国語と、さまざまな言葉が混雑している環境での撮影はたくさんのアクシデントに見

舞われた。水中のシーンにカメラを持ち込んで自ら撮りたかったルイ監督。爆発するシーンを撮っている最

中に、スーの頭上での爆破によって髪の毛が火に焼かれて焦げてしまったという話。演技を中断してスーが

遠くで叫んでいるが、中国語なので何を言っているのかスタッフには通じない。焦げてしまった髪の毛の代

償として監督であるルイが「髪の毛をあげたからこんなに毛がなくなっちゃったんだ。」というジョークで

みんなを笑わせていた。




大きな作品として取り上げられている「マイノリティーリポート」や「サイン」と同時期の公開だったため
に限定公開したが、フランスでの反応は安定した動員を続けている。『トランスポーター』は新鮮さが魅力
と語るリュック・ベッソン。

「この映画の一番の魅力はフレッシュ感だと思うんですね。スー・チーもジェイスンもそんなに知られてい
ない俳優。マイノリティーリポートはいい作品。スピルバーグにしてもトム・クルーズやメル・ギブソンに
しても長年活躍し続けている方たちなわけですから、やはり“新鮮さ”というのがいちばんの魅力ではない
かと思います。スピルバーグを悪くいってるわけではなですけれども・・大好きです。」

という皮肉っぽいコメントは面白い。



『トランスポーター』 2002年2月 渋谷東急ほか全国松竹・東急系ロードショー
   キャスト:ジェイスン・ステイサム、スー・チー
   2002年/1時間33分/フランス
   監督:ル・レテリエ 製作:リュック・ベッソン





       〜おまけの会見秘話〜



       写真撮影に入るとき、リュック監督は律儀に舞台を整えるお手伝いをしていた。
       世界の大物なのにすばらしいぃ・・・。


(探偵ファイル)



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