ハッピーパウダー単体を舐めると、まずしょっぱく、そこから甘みが立ち上ってきて、最終的に複雑な旨味が口いっぱいに広がる。これがアイスと混ざるとどんな味になるのだろう。今回は比較の意味も込めて主要なバニラアイス５品目を用意した。



まずは、永遠の定番「エッセルスーパーカップ」から。

恐る恐る

ここで我々の感情を支配していたのは、期待ではなく恐怖だ。ハッピーパウダーに対する信頼は揺らぎない。だからこそ、それが加わった食べ物が仮にまずかったとしたら、我々のアイデンティティは崩壊するといって過言ではない。

では、

試食

…

……

…………



ごめん、めちゃくちゃウマい

どうしよう、すごく美味しいです。マズくないとリアクションに困るじゃねぇか。粉の塩気がアイスの甘みを引き立て、その後に来る甘みがアイスの甘みと交じり合って絶妙なハーモニーを奏でるのだ。なんだこれは。次だ。

・ハーゲンダッツ


これもウマい。バニラの香りが強い分、より高尚なデザート感が◎。

・ＭＯＷ

…、

・爽

……、

・牧場しぼり

…………、

不思議だ。すげぇマズイ。
食べ比べ続けた結果、ひとつの仮説が浮かび上がってきた。

ハーゲンダッツとＭＯＷ、牧場しぼりは乳脂肪分が多く、分類上は味わいが濃厚な「アイスクリーム」なのだ。ＭＯＷと牧場しぼりは、もとから濃厚な味に粉の過剰な旨味が加わって胸焼けが起きそうになる。ハーゲンダッツを美味しく感じたのは、バニラの爽やかな香りが強い分、相殺されたからかもしれない。

スーパーカップと爽は乳脂肪分が少ない「ラクトアイス」に分類される。しかし、爽をマズく感じたのは乳脂肪分のせいではない。爽は微細な氷が入っていることでさわやかな後味を売りにしているが、これが水っぽく、ここにハッピーパウダーが加わるとアイスを食べた人のゲロを口移しされているような不快感が生じる。一方、スーパーカップは乳脂肪分が少なく、シンプルゆえに、粉とアイスそれぞれの味わいが引き立て合う調和が生まれたと思われる。

結論です。

ハッピーターンアイスをつくるなら、スーパーカップを使うべし。

というか、もうすぐ発売されるから、自作する必要ないんですけどね。



ニノマ　 ＠「残った食材はスタッフが美味しくいただきました」と書けといわれました。