４月１６日、韓国で旅客船セウォル号が沈没した。
沈むまでかなりの時間があったにもかかわらず、４７７人の乗客のうち、安否不明・死者含む３００人以上が犠牲になった大惨事。原因は過積載に始まり、船長の過失、誤った船内放送、嘘の安否報告、救助遅延、行政の無能っぷりと数えきれない。何よりも悔やまれたのは、修学旅行中の若くて尊い命が犠牲になった事。無責任極まりない人災だ。



さて、セウォル号が沈んだのは朝鮮半島南西部、珍島沖にある観梅島（クヮンメド）周辺と言われているが、一体どんな島なのか？

そういうわけで、首都ソウルから地下鉄・新幹線を乗り南へ４時間、到着した木浦からバスを乗り継ぎ珍島港まで約２時間、更に船で２時間以上かけて行ってきた！
いやぁ、３６０度海しかありませんが素朴ないい場所じゃないか。
さて、最後のフェリーまでのんびりしようと、隣にいた作業着の男性にあとどれくらい居れるのか聞くと…
まさかの１５分！

片道９時間もかけて来たのに…
ちょっと〜。真っ青な海を目の前にして、泳ぐこともなく辛ラーメンすすって終わりかよ（泣）
売店でお湯を入れて待つこと５分。遠くの水平線に帰りの船が見えてきた。


１７時、珍島港に到着。男子高生が愛用していたとみられるギターにはハングルでメッセージが…


「息子よ！お前が私の息子であることが誇らしい。父さんと母さんは死ぬまでお前と一緒に生きていく。」



「暖かい懐へ早く帰っておいで。愛している、愛している我が息子。」

６月１９日現在、１００人以上が海沿いのテントで救援活動をしている。８組の遺族が待機してるらしい。
キリスト教の２０代男性ボランティアに、いつまでいるの？と聞くと「最後の１人が見つかるまで、遺族と一緒にいる。」と答えた。
中はカップ麺、靴下、お菓子、ジュース等が山積みされていた。それを見たアンジェラが…

「ペゴパ（腹減った）」

すると苦笑いでラーメンにお湯を注いでくれた。
事故直後、遺族でもない連中が大量に押し寄せ救援物資を漁ってるとネットに載ってたのを思い出す。
ラーメンの他、バナナやチョコパイも食べておきながらなんだが、ソウルから往復１８時間かけて来た理由





現地で祈りを捧げることだからね！



土岐　 ＜カムサハムニダ