●更新日 05/04●







東電に再取材!テロ予告、やっぱり社員だった





「東電社員」を名乗る人物のtwitterでのテロ予告について、続報を配信する。 (関連記事 1 2)

先日の取材時に東京電力は、この件について早急に確認すると述べていた。そこで、2011年5月3日、同社に改めて取材を申し込み、話を聞いた。

東電に再取材!テロ予告、やっぱり社員だった

担当者によると、問題の人物は東電社員に間違いないという。

本人が自ら記していた情報では、柏崎原発で防護管理の職務に就いているようだった。そうした点の真偽を尋ねたが、回答を差し控えたいとのこと。

東電に再取材!テロ予告、やっぱり社員だった

仮に書き込み内容の通りであるとすれば、気になる点がある。メルトダウンさせる方法を自分はよく知っていて、実行も可能であると、この社員は盛んに述べていたのだ。

しかし、災害のリスクが大きい施設の場合、一つのトラブルによって致命的な被害が生じないよう、入念な安全対策が通常は取られている。一方、彼の書き込みでは、個人の簡単な操作でメルトダウンを起こせるかのようだ。

この点を尋ねたところ、やはり二重三重の対策が施設ではとられていて、そうした中で、一個人でできることは限られているという。今回の書き込みの内容を、彼が一人で実行することは非常に難しいと、担当者は述べる。twitterやmixiの更新内容は、かなり誇張して書かれていた模様だ。

もう一つ気になるのは、以下の書き込みの真偽である。
「アレだよな……需給状態からして今こっちの方で震度5なんて来たら関東大停電あり得るわな……500万kW一気に落ちるからな……」

東電に再取材!テロ予告、やっぱり社員だった

このような事態は、本当に発生するのか。

以前の地震の影響で、柏崎では発電所が全て動いているわけではない。そんな状況だが、仮に施設が全て停止してしまった場合でも、首都圏への電力供給がただちに止まることはないと、担当者は述べる。ただし、もし夏の電力不足の最中ならば、厳しい状況になると予想されるという。社員の書き込みには、こうした細かい分析は皆無で、ただ危機感を煽るばかりだった。

また、震度5といっても、縦揺れ、横揺れ、地盤沈下など、様々な場合があるが、一般的にこの程度の規模であれば、原発施設への心配はないという。担当者曰く、耐震設計については、これまで以上の対策を講じているとのこと。これらの点でも、一連の書き込み内容は、東電社員としての一般的な判断から大きく逸脱していたことになる。

今後、この騒動にはどのような決着が図られるのだろうか。
「今回、社員であるというところが分かりましたので、そちらについてはですね、しっかり対処の方は弊社としてもさせて頂くつもりではございます」
という。

具体的に、どんな対処なのか。
「今ですね、もちろん社内の規則等に照らし合わせてですね、処分については検討しているような状況でございます」

とはいえ、処分内容を公開の予定はないそうだ。ブログという個人的な場での行為だったことが、その理由だという。

問題の社員は、東電へのバッシングに激怒して反撃しようと、とにかく自分を大きく見せたかったのだろう。しかし、彼が振り回した知識は、根拠に乏しいものだった。


勇ましい発言の割に、テロを実行するには、
あまりにも無力だったようだ。




高橋




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