●更新日 03/05●







大学生が他人の卒論をコピーして提出!教授の責任は





京都産業大学の学生が、他人の卒論をコピーして提出したとブログで自慢し、物議を醸している。

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他大学の学生から論文のデータをもらい、わずか10分で卒論を完成させたという。他にも、テストでのカンニングや窃盗の自慢話もあった。

2011年3月4日、京都産業大学に取材を申し込んだ。担当者によると、外部からメール等で問い合わせがあり、当該のブログについて把握したという。その詳細は調査中であり、処分内容も含めて検討中とのこと。

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そもそも、他人が書いたものをそのままコピーして提出しても、バレないものなのか。
この点について、京都産業大への取材に先立って、東京大学の関係者に話を聞いてみた。記事冒頭の画像は、この人物が大学生時代に書いた卒論である。

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東大関係者によると、
「普通、経過報告とか中間発表、大学によっては最終面接なんかもありますから、あり得ない話です。最初の段階からコピーしていたとなると、話は別ですけど。」

京都産業大の話では、通常はテーマ設定の指導や中間報告等がなされているという。しかし、教員の指導方法はそれぞれ異なるそうだ。つまり大学としては、報告や面接等を必須としているわけではない。

東大の関係者から、もう一つ指摘があった。
「今は卒論が必修じゃない大学が多くて、そういう大学だと先生の評価も甘いみたいです。書かなくても卒業できるから、単位稼ぎ目的で卒論ゼミを取る学生は、大抵やる気がない。簡単に単位をくれる先生のゼミに学生が集まります。自分の専攻でつまずいた学生が、そういうゼミに来たりすることもあります。」

京都産業大に尋ねたところ、卒論は卒業の要件には含まれないらしい。したがって、卒論に関連する演習は、必ずしも履修しなくてよいとのこと。

問題の学生のブログを見ると、もしそれが事実ならば、指導教授が学生をかなり甘やかしていたことになる。例えば、以下のような記述がある。
「授業全然出んとごめんね 他の先生の授業の単位取れるように頼ましてごめんね 課題コピーばっかでごめんね」
「ほんま○○に甘い!他の授業の先生にも単位くれるよう頼んでくれるねんてーw」
 (※「○○」の部分は、学生本人の名前が書かれていた)

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なんと、指導教授が不正な単位の取得に
定期的に加担したというのである。



日頃から課題はコピーで済ませていたというが、教授は見て見ぬふりをしていたのだろうか。

そうだとしたら、今回の問題は、教授の責任が問われるべきではないか。
もちろん、不正を働いた学生が悪い。しかし、それを助長したという事実が確認できたならば、この教授にも明らかに問題がある。

東大関係者は言う、
「この時代、学生が足りないですからね、大学も必死ですよ。大学を選ばなければ、どこか必ず入れちゃう。そうなると、一昔前の普通の大学なら考えられなかったような人たちが集まってきて、教育が崩壊しています。」

京都産業大では今後、調査結果や対応について、何らかの形で公表する予定とのことである。



高橋




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