●更新日 02/16●








おせち問題の世論に「ぐるなび」社員が異議あり!





外食文化研究所のバードカフェが製造したおせちは、「ぐるなび」にも掲載されていたことを、先日の記事で扱った。この件について、ぐるなびの社員と名乗る人物から意見が届いた。


いつも探偵ファイルを読ませて頂き、刺激を受けております。
 私は、ぐるなびの社員です。「バードカフェおせち問題、「ぐるなび」の見解を問う」の記事を読み、社員として気になったことをメールさせて頂きます。
 今回の件で、「ぐるなびもグルだ」とか「ぐるなびも責任が」というような声もあるようですが、社としては、ほとんど責任はないと考えている様子です。
 広報担当者も答えているとおり、ぐるなびのページは基本的に店舗が情報を更新するものなので、お店側がぐるなびというハコを使って自店舗のアピールをするという性質。もちろん、公序良俗に反する内容、虚偽の内容などはNGとされてますが、基本的にはお店に任せている状況です。
 ユーザーから、「ページに載っているのと違った!」などのクレームがあれば、すぐにそのお店に訂正するよう指導なども行なっています。
 しかし、今回の件は「グルーポン」という他媒体でおこった問題。
同じ商品がぐるなびページ上で載っていたとしても、それでぐるなびに責任を求められるのはお門違いな気がします。
 なんとなく、「ぐるなびにページがあった店だから」「水口氏のブログに社員の名前が出ていたから」という理由だけで責任転嫁されているようにしか感じなくて・・・。
 私はこの会社に愛社精神などほとんどありませんが、今回に関しては、なぜぐるなびまで責任を問われるのかもっと明確な理由が欲しいと思い、長文になりましたがメールさせて頂きました。



この主張には、一理ある。おせち問題へのぐるなびの関与について、不確かな部分が多いまま、根拠のない批判も見られる。それに納得できないというのは、社員として当然だろう。
しかし、ぐるなびのこれまでの対応は、万全だったと言えるだろうか。

ぐるなびの社としての見解や、同社が行った調査結果は、当サイトの取材によって初めて明らかになった。
おせち問題についてのぐるなびの見解とは、
「ぐるなびは各店に情報を掲載する場所を提供しているのであり、商品は販売していない」
というものである。



この騒動では、ぐるなびの社員にも疑いの目が向けられた。
・年末の深夜にバードカフェを訪れ、作業も手伝った
・系列店の関係者のブログにも登場する

これらを見る限り、外食文化研究所と親密な関係らしいというのである。



ぐるなびでおせちを販売していなかったとしても、問題になった商品の製造現場に同社の社員が来ていて手伝っていたことは、まぎれもない事実。その点について、会社としての説明があってもよかったはずだ。

上記の二つの論点には、共通することがある。

それは、

「ぐるなびの関係者なら、誰もが知っている当然のことでも、
消費者は必ずしも知っているわけではない」


ということだ。

情報を開示しないままでは、消費者の不信感は増すばかりである。

さらに言えば、ぐるなびは、おせち問題に関して、やはり一定の責任がある。

おせち問題は、消費者庁をはじめ各種機関が動く事件へと発展してしまった。
そのような問題のある商品について、「情報を掲載しただけ」で片づけてよいのか。
ぐるなびを通じて商品を知り、購入ページを訪れた人々は、到底納得できないだろう。

近年、企業の社会的な責任(CSR)が取りざたされている。限られた情報しか持たない消費者の利益を最大限に保障するために、ぐるなびは社としての判断を自社HPで示すと共に、外食文化研究所に確認した事柄を、自らの言葉で率先して報告すべきだった。

騒動の当初に、そのように責任のある対応をしていれば、ここまでバッシングが起きることもなかったはずだ。

ちなみに、バードカフェ藤沢店は、「フジサワキッチン」としてリニューアルした。
すると、ぐるなびは、早くもその宣伝を掲載した。



消費者庁等による問題の解明が図られている最中に、渦中の企業の情報を掲載したことは、果たして妥当だったのか。

「情報を掲載しただけ」。

そんな言い訳を許すほど、消費者は甘くない。



高橋




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