●更新日 02/05●







バードカフェ系列店の地鶏偽装問題を専門業者に聞く





外食文化研究所のバードカフェの系列店「博多もつ鍋・薩摩鶏 うる虎」横浜店にて、地鶏の偽装行為が発覚した。

「薩摩知覧鶏」という食材を、「薩摩知覧地鶏」と表記して出していたのだ。

写真

店名の「薩摩鶏」という表記も、正確ではない。
薩摩鶏は、天然記念物。
それゆえ、これは地鶏としては市場に出回らない。

薩摩鶏と他種を掛け合わせ、在来種の血液割合が50%以上のものが、「薩摩地鶏」と呼ばれている。

この問題について、薩摩知覧鶏を扱う専門業者の一つである、「南薩食鳥販売」に話を聞いた。

同社HPには、「薩摩知覧鶏」の詳しい説明がある。「種鶏」というブロイラーの親鳥、もしくは採卵用の鶏となる「レイヤー成鶏」で、450日から700日という長期にわたって飼育したものが、薩摩知覧鶏として出荷される。強い歯ごたえとコクのある味わいが、特長であるという。

同社の担当者は、「薩摩知覧地鶏」なるものは存在しないと明言した。

それどころか、薩摩知覧鶏を出荷するに当たっては、
「『地鶏というふうには表記はできません』と、『表記はしないでくださいね』と、お客さんには伝えてあります」。

ただし、同社HPにも記載されているように、九州の地鶏料理専門店でも、薩摩知覧鶏は人気メニューとして多く扱われているという。もちろん、「地鶏」と称して出しているわけではない。

大手デパートの関係者は言う、
「比内地鶏の偽装が発覚して、販売業者が逮捕された事件と同じパターンです。長期間の飼育をした別の種を、地鶏として売っていました」。

「うる虎」の偽装についても、当サイトでは消費者庁に情報提供済みである。

写真

ちなみに、Wikipediaの「薩摩地鶏」に関するページには、こんな記述がある。
「三大地鶏の中では、現在まで偽装報道がない唯一のブランドである」。

消費者庁で調べてもらったところ、薩摩地鶏に関する偽装事件は、データベースには見当たらないという。

外食文化研究所が、見事に歴史を塗り替えた。



高橋




◇上記のタグを自分のサイトに張ってリンクしよう!


探偵ファイルのトップへ戻る

●
今月のインデックス
●