●更新日 02/01●
女子大生の有名人来店暴露騒動、ホテルと大学の見解
勤務先に来店した有名人の詳細を、Twitterで暴露した女子大生の騒動について、各方面に話を聞いた。
最初に取材したのは、勤務先のウェスティンホテル東京。女子大生の処分に至った経緯を、広報担当者は以下のように説明する。
この件について、ホテルに電話での問い合わせがあった。それを受けて、内容を直ちに確認。その後、該当すると思われる店員に直接電話をかけ、ホテルに呼び出した。その結果、客に関する情報を流出させていたことが確定した。そして、HPでの謝罪文の公表に至る。
ホテルでは、個人情報を理由に、書き込みの具体的内容には回答できないという。では、書き込まれた有名人たちとホテルとの間で何らかのやり取りはあったのか。これについても、同様の理由から回答できないそうだ。
女子大生には、どんな処分が下されたのか。
「処分内容につきましては申し訳ございません、個人情報に当たりますので、一切公表はしておりません」。
なんと、処分内容は個人情報に含まれるらしい。
ホテル側としては、来客に関する一切の情報を流出させないという誓約書を、契約時に書かせている。それへの違反が、処分の根拠であるとのこと。
続いて、通学先とされる大学の広報室に取材した。担当者によると、「個別事情を考慮せざるを得ない内容」であり、個人情報を理由に大学からは何も回答できないという。
またもや「個人情報」である。
例えば、警察が介入する事件であれば、大学の社会的責任として取材に応じることもあると、担当者は説明する。しかし、ケースバイケースでの判断であり、在籍確認その他詳細、この件には一切回答しないことにしているという。
個人を社会の不当な圧力や暴力から守ることは、確かに必要だ。しかし、「個人情報」という理由は、時として過剰に機能してしまう。不祥事の詳細を公表することを、拒否する口実になるからだ。
女子大生は個人情報を暴露したと非難され、
個人情報を理由に守られた。
高橋
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