●更新日 02/03●






脅迫、スパイ…、コスプレ業界の内乱 その2




>>その1

戸田さんから注意をうけた。
彼の団体は新参の団体であり、古参の団体は新参を排除しようとしている。だから脅迫事件が起きたのであり、代理人とはいえ記者もトラブルに巻き込まれる可能性があるとのことだ。緊張を覚える。


抽選会場(コスプレ会場として頻繁に利用される晴海ターミナルホール)

抽選会は殺伐としていた。しかし、幸運にもというべきか、記者がトラブルに巻き込まれることはなかった。とはいえ気になることがあった。




ある男性は抽選中、カメラで参加者全員の姿を撮影していた。管理会社側は撮影をやめるよう何度も注意するが我関せずだ。「何故とるのですか?」記者の質問に、男性は「トラブルの防止」と述べた。だが目的は別にあるようだ。

ひとつの団体がイベントを開催すれば、他の団体はスパイを派遣し落ち度を探す。そのためコスプレ団体に関する“通報”が管理会社に山のように舞い込むが、それはイベントの改善という視点ではなく、開催した団体の評価を下げる目的に終始する。それらの通報については「ほとんどいちゃもん」との声も聞かれる。撮影もその材料であるらしい。別の男性は「私たちにとってイベントはビジネス」と語った。聞こえはいいが、ビジネスにはビジネスにふさわしい姿勢があるのではないか。




この現状に管理会社の職員は苦言を呈する。
「業務の8割はコスプレ関連の対応です。しかし私たちはコスプレのイベントホールを経営しているわけではない。コスプレ以外の利用者に十分な対応ができない。問題が頻発するのはコスプレ団体だけです。不本意ですが、このままでは利用を禁止させていただくことも考えられます」

戸田さんは語る。
「足の引っ張り合いをしても何も解決しません。自分たちをビジネスマンだと評するのなら、お客を第一に考えて協力し合う姿勢を持つべきでは?」
簡単に主催でき、多額の収益があがるコスプレ業界のゆがみ。彼らはどこへ向かっているのだろう。



ニノマ





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