●更新日 08/04●


裁判員裁判


3日、日本初の裁判員裁判が 全国に先駆けて東京地裁で執り行われた。



60程度の傍聴席を求めて集まった人数は2382人にものぼった。



裁判員裁判第1号となった事件は、東京足立区にて無職藤井勝吉被告(72)が隣人トラブルで老女を殺害したという、ありがちな事件。

本来ならば被告が一番ジロジロと注目されるべき存在なのだがこの日ばかりはメディアの注目の的は日本初の裁判員6名+補欠3名。

既にニュース等でも知った方も多いと思うが、この裁判員6名が選ばれるまでには、


毎年1回1月に選挙権を有する全国民の中から29万5000人を選出して全員に封書を送る



東京地裁エリアではその29万の中の2万7000人くらい



その中から100人ほどチョイスして、理由のある辞退希望者などを除外



裁判当日、50人くらいになった候補者全員招集



面接や質問ののち、さらに絞り、抽選で裁判員6名+補欠3名が決定


…と、いう感じで非常に無駄と手間だらけなのである。「裁判のスピード化」としてコスト削減効果も謳っていた割には、さらに無駄な金が掛かっている気がしないでもない。


この日は出席義務のある49人のうち47人の裁判員候補者が朝から東京地裁に集合した。2名はサボリだ。午前中に選任手続きが行われ、初の裁判員裁判が開廷したのは午後1時半より3時間。そのうち1時間は休憩に充てられるなど、裁判員の疲労を気遣ったタイムスケジュールとなった。検事や弁護士も極力素人にも分かり易い言葉を使い、液晶モニターには絵や図で分かり易く証拠画像が映し出されるなど、「分かり易さ」を前面に押し出した配慮がされたようだ。 閉廷時間直前には「裁判員制度反対!裁判員制度を潰せ!」と突如叫び出す傍聴人のオバチャンが出現するなどのちょっとしたハプニングはあったものの、概ね無事に初日は終了。

4日、5日と審理は続き、6には早くも判決が言い渡される。


「司法に民意を入れろ!」という根本のあるこの裁判員制度、

しかし、裁判員は法律の素人なので結局はプロである裁判官に流され易く誘導され易く、ただ単に民間人を置くだけ置いて「ハイ、裁判員置いたし、民意は頂きましたよ。」と、司法の都合よく“居るだけ裁判員”になってしまうのではないか、という懸念もある。どうなる事やら。



オナン



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