●更新日 05/04●


クルマを買ったら、違うクルマが来てローンが落ちる話 ・・・終幕


以前、3話に分けてお伝えした日系ブラジル人をターゲットにした車両詐欺事件。

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この度、1つの終幕を迎えましたので掲載致します。

詳細は前回の記事を見て欲しいのですが、頭金の件についてホネル側と相手側で真逆の主張。金銭で揉めるという状況にホネルが鬱病になるという事と、裁判での決着になるだろう・・・という、泥沼の展開になっていました。

裁判で争う姿勢が有ったものの、結論として出たのは両者による和解。




和解書の内容は「頭金と分割支払金は払うから、後は文句言うな」という内容です。

鬱病に対する保証や、詐欺事件に対しての慰謝料などは明記されていません。

何らホネルに対して有利になっていない和解書ですが、これにサインしたのは理由があります。



鬱病を悪化させて働くこともままならなかった彼は、お金が極限に無い為、ここでサインしないと生活出来ず、また裁判費用を支払えないという背景がありました。

詐欺事件に関しても、警察が本腰を入れないため動かず。結局、この件で儲けが出たのは被害&加害両者の弁護士だけという結末に。

全く弱者救済になっておらず、これ以上傷が深くなるのを防いだ・・・という内容でしかありません。

詐欺というのは告発するのにも、立件するのにも時間がかかると言われています。それは、加害者側に「そんなつもりはなかった。ちゃんと払う意志はある」などと言われると、それ以上は強く否定出来ないから。



ですが、今回は明らかに筆跡の異なる字の契約書という文書偽造の証拠まで出ておきながら、何故に詐欺の捜査が始まらないのか。

もの凄く、後味の悪いものを感じながらの終わりに悔しさが滲み出るものの、ホネルの「これで少し生活が楽になるよ」という言葉に、やったことが完全に無駄ではなかったと思えるのでした。



山木




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