●更新日 04/18●


いいかお前ら、銀行口座は絶対に売るなよ!


通帳

こんな話が急増しています。

被告イラスト

平成21年刑(わ)第588号 詐欺 毒島肉子(仮名)被告 25歳

ある日、「使ってない銀行口座あったら売ってくれ」と勤務先の仲の良い上司・外崎から話を持ちかけられた被告。
「どうせ使ってないし、まっいいか」と軽い気持ちで2口座を売ってしまった。すると上司外崎から「新しい口座作って売ればまたお金になるよ」と そそのかされ、被告はさらに7つの銀行口座を新たに開設。
「他にも口座売ってくれるような人いたら紹介して」という上司外崎の言葉に、自分の交際相手や知人計3人を紹介し口座売却を斡旋した。
彼女が売却した口座は振り込め詐欺に使われ、警察がすっ飛んできてあえなく御用。
拘置所に2か月拘留ののち起訴となった。

↓証人として呼ばれた父を前にして号泣。家族関係は滅茶苦茶に。

号泣する被告

他人に転売するつもりで銀行口座を開設するという事は刑法246条1項に該当し、詐欺罪となる。口座売却は立派な犯罪だ。
被告は犯罪になるとは知らずに口座売却をやってしまい、挙句 周囲の人間を斡旋して巻き込んでしまったという。「悪い事だとは思っていなかった」と泣きながら語るも、後の祭りだ。
悪気は全くなかった。犯罪をするような悪い人格でもない。前科もなく真面目な普通の女性だった。

ただ、頭が致命的に馬鹿だった。

そう。馬鹿だった為に犯罪者となってしまったのだ。
“無知は罪”などと言われるが、まさにそれである。
憎むべきは大元の振り込め詐欺グループ。金を騙し取るだけでなく、馬鹿を騙くらかして前科者に仕立て上げる事に躊躇が無いのだ。

即日結審で執行猶予付きの判決となったが、国選弁護人費用、経歴に前科、勤務先・周辺友人からの信用失墜、家族間にヒビ、等
口座を売って数万円は手にしたものの、その代償は余りにも大きかった。

皆さん、くれぐれも口座売買だけはしないように。



オナン



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