またまたタイに非常事態宣言・最悪の事態か

ここのところ政治情勢が不安定なタイだが、今月12日、またまた非常事態宣言が発令された。
タクシン元首相派「反独裁民主同盟」が、ＡＳＥＡＮ（東南アジア諸国連合）首脳会談会場のホテルにガラスを破って突入し、中止・延期に追い込んだことを受けてのものだ。



昨年12月の「反独裁民主同盟」による集会（写真：オナン）


首都バンコクへの非常事態宣言は、昨年９月から数えて３回目。正直、「またか」という気がした。

昨年の非常事態宣言中にはオナンと共に訪タイし、ガラ空きの飛行機にてバンコク到着。



集会に向かう反独裁民主同盟の人たち


反独裁民主同盟の集会を覗いてみたが、見た限り、タイ人らしく気のいい連中ばかりで和気あいあいとしており、屋台の食事も美味しいもの揃いだったのだが……



オナンが買いそろえた反独裁民主同盟屋台の屋台食


非常事態宣言も３回目となると、「またか」という感じで、前回の「ただのお祭り」の雰囲気を見ていると、「大したことないだろう」と思っていたのだが……

今回はかなりシャレにならない事態



昨年12月の反独裁民主同盟集会を警備するタイ警官たち

国際会議を中止させるだなんて、世界的に前代未聞。参加者のＡＳＥＡＮリーダー達が、ヘリで会場ホテルを脱出したと言えば、どれだけとんでもない事態かは分かるだろう。



普段はのんびりしているタイ人とは思えない凶暴さが際立っている




軍が出動して銃撃も多々行われ「内戦」状態に……（4/13 CNNニュース）


13日のニュースによると、国軍がデモ隊を強制排除に踏み切ってから、百数十人が負傷、数人が亡くなってしまった。デモ隊が団地前にガス積載車を起き、爆発させようとしているという情報もある。

タイ人の友人によると、前回のデモのときと比べて、「市内のほとんどは平穏だけど、デパートが大量に臨時閉館していて不便。13日から、タイ正月のソンクラン（水かけ祭）なのに、影響があって悲しい。祭を楽しみたいのに……」とのこと。

　※ソンクラン取材記事　１　２　３

どうかなるべく平穏に……せめて、これ以上の死者を出さないよう、解決することを祈りたい。

もっとも、


運転中のバイクにも容赦なく水をかけるものだから

ソンクランでは、毎年数百人の死亡者が出ているのだが……



梅宮貴子（写真：オナン）