●更新日 02/28●
夜中の盗聴発見
ある夜のこと。山木と九坪は、ある盗聴発見の調査をしていました。
ある盗聴発見とは、車両に盗聴器が付けられていないかどうかの調査。普通に考えれば車に盗聴器を付けることの出来る人物など、身内などの鍵を開けることの出来る人物に決まっていると思いがち。
しかし、現実はそんなに甘くはありません。外部から車の鍵を開ける方法など幾つも有るし、盗聴器を付けようと本気で思ったなら、別段難しいことじゃない。
ただ、そうは言っても、車に盗聴器なんてそんなに高い頻度では無いのだけど・・・と雑談混じりにトランクを開けました。
通常、トランクの隅やカバーを剥がした部分なんかに良く付けるのだけ・・・・
どっ!?
九坪 「トランクの隅が外されている」
山木 「・・・ヒットかなぁ」
一気に緊迫した空気になり、無言でお互いに調査開始。
ヒューズボックスの部分を外してみたり
外装を剥がしてバンパーとの空間を見てみたり、
○○○の、○○○○○○○を見てみたり
山木は運転席周りと助手席周りを外して調べていた時、声を掛けられました。
警察官 「あんたら、何してるの?」
ふと、外を見渡してみれば、パトカー1台と警察官2人に囲まれている。
山木 「何してるって・・・」
夜中に男二人が妙ちくりんな機材を持って、車を外装から内装から剥がしているわけですが。
確かにその姿は怪しい。誰が警察官だって、職務質問するでしょう。というか、通報されたのかも知れない。
山木 「探偵です。盗聴発見の調査中です」
警察官 「探偵?? こんな夜中にぃ?」
山木 「はい」
警察官 「まぁ、いいや。身分を確認出来るもの出して」
山木 「はい、免許証」
警察官 「この車、ちょっと調べていいかな」
山木 「ダメです。依頼者の車なんで」
警察官 「はぁ?」
山木 「依頼者の車なのに、中を見て良いかどうかを私が許可出せるわけないでしょう」
こんな時期に車の中を見せられないなんて言ったら、大麻を隠し持っているのではないかとか疑われるに決まっています。しかし、こっちも仕事。向こうも仕事。あーでもない、こーでもないと続いた結果、他の警察官が車両番号を照会して盗難などの届けが出ていない車だと確認したのでしょう。
こちらの情報はバッチリ控えられた上に、捨て台詞のような「あんまり怪しまれるようなこと、しないでください」という嫌味を言われ、去って行ったのでした。
九坪 「何か疲れたねぇ」
山木 「続きやりましょう・・・」
その15分後
警察官 「ちょっといいですか?」
山木 「またぁ?」
今度はチャリンコで巡回中の警察官に声を掛けられたのでした。
こんな時、車屋みたいな車庫が有ればなぁ・・・と思ったり思わなかったり。
山木&九坪
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