●更新日 02/18●


DV男と、ダメ女 後編


年下の彼氏からDVを受けていたAさん。友人の強引な行動により、実家に戻ったのが前回までの話。

今回は、その続きです。


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「まぁ、叱られるだけ叱られて次の日に、病院行ったんです。蹴られた脚がどうも痛くて・・・。お医者さんに見せたら、脚だけじゃなくて他の場所も見せることになって。私、その時は怪我だらけじゃないですか。看護婦さんに別室に連れて行かれて、“何が有ったのか、正直に言いなさい”と言われました」


―話したんですか?

「いいえ。地元で噂になるのも嫌だったので、特に何も。ずっと黙っていたら、親を呼ばれてしまいましたけどね(笑)私は、好きで付き合っていたのだから、訴えるとかは嫌だったんです。仮に訴えたとして、証拠不十分とかで出て来ちゃったら、復讐されるの目に見えているじゃないですか。そういうのも嫌だったし」

「実家に戻ってから1週間後くらいかな。どこでどう知ったのか、彼が実家に連絡してきたんですよ。たぶん、置いてきた荷物の中に実家の電話番号が書いて有ったんでしょうね。“今すぐ帰らないと、おまえの家族をめちゃめちゃにしてやる”と言われて。その時は恥ずかしい話、私一人が我慢すればいいと思っちゃったんですね。戻ろうと思って、支度していた所を父親に見つかって・・・また怒鳴られて。1日掛けて家族で説得されたというか・・・彼と戦うことにしました。父が彼に電話して、これ以上つきまとうようなら、被害届を出した上で告訴すると伝えたんですよ」


―そうしたら?

「売り言葉に買い言葉ですよね。“後悔するなよ!”みたいなことを言っていたようです。父は警察に相談しに行きましたけど、その後はどうなったかは分かりません。連絡がその後、一切来なくなりましたから。興味が無くなったのか、他の女性を見つけたのかは分かりませんが・・・」


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「年が明けて、こんな書類が来ました。暴行されて受けた傷って保険で治せないんでしたっけ?DVを受けた女性って、こういう書類が行くみたいですが・・・。既に、その他に○が付いていますしね」


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「どのようにして負傷しましたかと有りましたので、前の恋人の蹴られましたと書いて送り返しました。どうなったかは、連絡が来ないから分かりませんが・・・。今のところ、この返送をしたのがDVの流れの中では最後ですね」


―何か読者に一言ありますか?

「うーーん。付き合っている時は周りが見えなくなっちゃいますからね。私がそうなのですが、実家とかで彼と会わないでいると、頭が落ち着いてくるんですよ。3ヶ月も経てば、あの時の気持ちは勘違いだったのかもと思えるようになりますから、友達が反対した恋人は辞めた方がいいかもしれません。私の時に友達が言った言葉がありまして、“本当にその人が一番なら離れた時期が有っても、また付き合えるはずだし、半年後にお互いに好きという気持ちが色褪せていないなら、また付き合えばいいでしょ”と言うのがツボに入りました。短期で見ないで、長期で見ることって大切だと思います」


一般的にDVに関しては、「別れればいいのに」と思いがちです。しかし、根にあるのは暴力ではなく、その相手が見せる優しさや、昔の楽しかった時期の思い出。これが「別れるのはいつでも出来るから、もう少し信じてみよう」と泥沼になったり、「心配してくれているから、手を出すの」と、おかしな依存関係が出来上がったりします。

一方的に殴る関係が自然なワケはありません。

皆さんの周りには、DVを受けている方はいますか? あなたは、気付いていますか??



山木



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