●更新日 02/16●


DV男と、ダメ女 前編


結構一般的になった「DV」という言葉。夫婦や恋人間で行われる暴力のことですが、一般的に暴力を受けるのは女性の方であり、深刻な社会問題となっています。昨年、「ラストフレンズ」というドラマで取り上げられたのは記憶に新しい。

皆さんの周りにはDVを受けた女性はいるでしょうか?今回、編集部ではDVを受け、そこから抜け出した女性の話をご紹介致します。

Aさん、23歳。同棲していた年下の彼氏より暴力を振るわれるようなったのは、同棲してから半年後だったとか。


―暴力的な兆候などは、当初から有ったのでしょうか? 何が原因だと思いますか?

「ないです。私も最初は殴られるとかは有りませんでした。最初に殴られたのは、彼が失業した時期があって、家にずっといたんですよ。私の職業はキャバだったので、お酒飲んで家に帰るじゃないですか。ある日、“何でこんなに飲んでんだ!”と殴られました」


―顔を?

「いえ、腕。殴るというか、はたかれる感じ。顔は最後まで一度も殴られなかったです。その日は私も酒が入っていたので大喧嘩になって。次の日、彼が土下座したんですよ。“殴って悪かった。もう、二度としない。だけど、おまえの為を思ってというのは分かってくれ”って。私もこの言葉に感動したというか・・・。今まで付き合ってきた人で、叱ったり、怒ったりする人っていなかったから、本気で私のことを思ってくれているんだなぁ・・・と思いました。まぁ、間違いだったんですけどね」


―何故、間違いだと?

「今までも、言い合いは有ったんですよ。だけど、いつもお互いに最後は皮肉を言うような感じで終わりだったんです。だけど、この日から最後は暴力になりました。“この分からず屋!”って。物を投げられるのが一番多くて、だんだんエスカレートして行きましたね。次に、お腹を蹴られたり足を蹴られたりかな」


―何とも思わなかったんですか?

「切れて暴力ってだけで、後は普通だったんですよ。そのせいか慣れちゃって。怒らせなければいいだけの話だったし」


―では、何か決定的なことが?

「ありました。夏に女友達だけで海に行ったのですが、2時間置きくらいに「今、どこにいるんだ」「誰といるんだ」とメールとかが来て。返信はしていたのですが、帰りに疲れて寝ちゃったんです。返信出来ないじゃないですか。それで家に帰ったら、大喧嘩になって。「男と遊んだんだろ!」の一点張りで。私も面倒だったから、無視してお風呂に入ったんですよ。そうしたら浴室に入ってきて、髪持って引きずり出されました。そのまま外に放り出されて・・・。私もパニックになって。泣きながら「入れてよ!」とドアを叩いたら、今度は家に入れられて灰皿で腕を殴られました」


写真 その時のアザ


「この日以来、どこに行くのも何をするのも、全部許可が要るようになって・・・。携帯のメモリーは1つ1つ、これは誰と説明させられて・・・。逆らうと腕や脚、お腹なんかを殴られて。あっ!正面から首絞められるというのがありました!殺されるかと思ったな」

写真 胸元を殴られた時のアザ

―その後は?

「店で仲良くしていた女の子が、私の腕や首のアザを見て、しつこくどうしたの?と聞いてきたんですよ。面倒ながらも説明したら、それはDVだから逃げなきゃダメだ!って無理矢理その子の家に連れて行かれて、その子とその子の彼氏に匿われました。ただ、その時の私ってまともじゃなかったんでしょうね。“家に帰らないと・・・”とか“良い所も有るんだから、悪く言わないで”と言っていたんですよ。本当、ダメ女ですね。写真は全て、その子が証拠になるからとこの時に撮ったものです」

写真 蹴られた脚や膝

「携帯の電源切っていたので連絡が取れていなかったのですが、その子の家にいるというのをどこかで知ったらしくて、乗り込んできました。その時は警察呼んで帰って貰ったのですが・・・。もう、他人の家にまで乗り込んでくるくらいなら、何が起きてもおかしくないと友達が言い出して・・・。その日の内に、兵庫にある実家に車で送られたんですよ。私一人で行かすと男の所に戻るかも知れないと、友達が付き添って、半ば強引に。実家で友達が状況を説明して・・・こっぴどく怒られました」



実家に戻ったAさん。しかし、この時点では実家に逃げただけで何も解決していません。

この後、話は急展開します!





後編に続く



山木



◇上記のタグを自分のサイトに張ってリンクしよう!


探偵ファイルのトップへ戻る

前の記事
今月のインデックス
次の記事