●更新日 12/17●


飛騨牛だけじゃない、横行する牛肉偽装


飛騨牛の偽装問題では、食肉卸売会社「丸明」の吉田明一前社長が先頃逮捕されるに至った。「国産ならば安心」という消費者の信頼は、今や揺らいでいる。

この問題に限らず、店頭で見かける牛肉にはいろいろとカラクリがあるようだ。そこで、都内の高級スーパーマーケットの担当者に話を聞いた。以下は、その概略である。

牛肉を購入する際に注意すべき点の一つは、「産地の表示」であるという。「国産」、「米国産」、そういった表示がきちんとなされていない場合もある。もちろん、正確な表示をしなければならないのだが、守られていないケースも多いという。店頭の品だけでなく、スーパーのセールのチラシにも言えることだ。



一例として、一般に「黒毛和牛」と呼ばれている「黒毛和種」に関する問題がある。「黒毛和牛」と書いてあっても、それが国産とは限らない。スーパーやレストラン、焼肉屋等で、産地表示なしに「黒毛和牛」として出されているものには、国産ではないものも多いという。安価で生産できる海外で育てた黒毛和種の食肉を、輸入しているというわけだ。



似たような例としては、「黒毛牛」がある。これは、黒毛和牛を指しているとは限らない。「国産 黒毛牛」と書いてあっても、それは国産であるというだけで、和牛ではない可能性が高い。むしろ、黒毛和牛に見せかけるために、そういった表示が使用されている。また、今や多くの消費者が知っていると思うが、「国産牛」というのも和牛を指すのではない。



同様の問題は、豚肉や鶏肉にも当てはまるという。「黒豚」というのは、純粋バークシャー種のことなのだが、その他の黒い豚も「黒豚」と不当表示されて販売されていることがあるので注意が必要だ。本物であるか見分けるために、ラベル等をよく確認してほしい。

「黒毛和牛なのに、こんなに安い!」と思った時は、注意が必要だ。表示をよく見ると、上記のようなカラクリがあることに気づくかもしれない。




高橋



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