●更新日 12/05●


ジャスコ松阪店の怪事件、その真相に迫る(前編)


2008年12月2日5日のニュースウォッチで報じた、三重県松阪市のイオン系ショッピングセンター「マーム」での騒動。当サイトでは、寄せられた各種情報に基づいて、現地関係者らへの取材を進めてきた。

2日に配信した記事でJ-CASTは、マームでは10月27日に受水槽内部の清掃と点検、11月8日に3ヶ月おきの点検を行なったと、イオン広報への取材結果を報じた。これに対してネット上では、なぜ8日の点検で確認されなかったのか、本当に内部まで点検したのか、といった意見が多く見られた。

J-CASTの報道

事件の内情をよく知る人物A氏によると、3ヶ月おきの点検では受水槽の内部は点検してないため、 8日以前から死体が漬かっていただろうと、関係者らも考えていたという。この点をイオン広報に尋ねたところ、J-CASTの曖昧な記述が原因で情報に混乱が生じていたようだ。給水設備の破損がきっかけで、27日に受水槽を確認した際に死体が発見されたとのこと。3ヶ月おきの点検では、受水槽内部のチェックは元々なされていないという。

地元住民B氏によると、事件が発覚した27日は現場に多くのパトカーが来て騒ぎになったそうだ。それにもかかわらず、夕刊三重新聞以外は報じなかった。A氏曰く、遺体は上半身裸でうつ伏せ状態で発見されたという。死亡原因は溺死もしくは出血死とされており、受水槽の内部には血液がこびりついていたと伝えられている。

マームは12月3日にHPにて、事件発覚後に上水道の使用を中断し、全ての点検、洗浄、消毒をしたと告知した。ネット上では、「28日以降に飲食店以外は通常営業していたではないか」、「いつ、どうやって配管の洗浄や消毒を行なったのか」という疑問が続出した。これについてイオン広報は、その時点で水を使用せざるを得なかった店舗は、ペットボトルの水で代替したと説明する。代替の具体的な内容をマーム内の店舗に勤務する人物にも尋ねたが、「詳細はイオンにお願いします」と述べ、取材を拒否した。

マームHPの事故対応お知らせ

マームHPには、事件発覚後に検査を行ない、水質基準に適合することを確認したと記されている。一方、受水槽の末端での残留塩素の検査で水質に問題がないと確認されたという、松阪農林商工環境事務所のコメントをJ-CASTは掲載。それに対し、都内の保健所の職員という人物が、「遺体といった有機物が受水槽に入れば、塩素量が減っていることに気づくはず。水質検査に引っかからないはずはない」と記事中で疑問を呈した。

この点について前出のA氏は、マームは水道水と井戸水を併用していると説明する。死体が漬かっていた水はマームが使用する水の5%前後で、それゆえに結果として汚染水が薄められ、大きな数値にはならなかったのだという。これらの指摘をイオン広報は全面的に否定し、水道水に関して水質基準の適合を確認できていると述べた。

次回は、事件発覚後の地元の状況について紹介する。




高橋



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