●更新日 11/24●
ペット復讐殺人か 〜小泉毅のトラウマ
小泉毅の父親が病気の犬を保健所に引き取らせたようだ。
私は小学校1年の時、柴の雑種を拾った。コロと命名。
共に暮らして三年。ある日、いつも学校の校門まで出迎えに来るコロがいなかった。
突然、親父に40キロ離れた山に捨てられた。
一週間後、コロはボロボロになりながら家に辿り着いた。何も食べずに家を目指したのだろう。げっそり痩せ、あちこちに怪我を負い、まるで違う犬になっていた。それでも私の顔を見て、精いっぱいの笑顔を見せてくれた。
『もう捨てないよね?』
親父は頷くだけだった。引っ越しが決まり、今度住む大阪のアパートは犬が飼えないから仕方がない、とだけ言われた。
転校の前日。小学校のお別れ会。私は友達と別れるより、コロが心配で仕方が無かった。
今度はもっと遠くに捨てられた。
夜逃げ同然の引っ越し。築港(高松)からフェリーに乗る。私はずっと泣きじゃくっていた。今でもその思いは忘れない。
心の傷は、40年経っても消えることはない。
コロは、毎日私を小学校まで送り、帰りも校門で出迎えてくれた。田んぼを一緒に走った。一緒に冒険もした。
頭のいい、優しい犬だった。
私は今でもコロに会いたい。会って謝りたい。自分の非力を詫びたい。
小泉毅の悪行を肯定する気はさらさら無い。
単体の動機と決めつけるのには無理がある。
まして、犬の恨みを関係のない人命と引き換えにするとは信じ難い。
敗者復活が出来ない時代。
心の深淵は年々、深くなる。
BOSS
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