●更新日 10/17●


15対1は訓練か暴行か?〜自衛官死亡事件


広島県江田島市の海上自衛隊・第1術科学校で、小野弘喜3等海曹(25歳)が訓練中に意識不明となって死亡した事件。問題の訓練は「徒手格闘訓練」と呼ばれるもので、小野さんは50秒づつ交代する15人と連続して格闘していたという。

1人で15人と格闘するという、訓練というには特異な状況から「リンチだったのではないか?」「イジメ的なシゴキだったのでは?」との疑問の声が上がっている。

これについて「防衛省」に問い合わせてみたが「この事件については現在警務隊が調査中ですのでお答えできません」との返答だった。

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15人相手の格闘訓練というのはよく行われていることなのでしょうか?
それも含めて警務隊が調査中ですのでお答えできません。
警務隊というと「自衛隊内の警察官」ですか?
少し違いますが「刑事訴訟法に基づく司法警察職員」です。自衛隊内での保安や犯罪捜査に従事します。
同じ自衛隊同士、事件性を隠蔽するような危険はないのですか?

警務隊は完全に独立した組織になっておりますので、そのようなことはありません。

続いて「15対1」という格闘訓練について格闘技経験者に話を聞いてみた。

15対1なんて、全然特別なことじゃないですよ。極真空手なんかだと10人組手を達成することが黒帯の審査なわけですし。一斉に襲いかかるわけじゃないなら「15人組手」なんて普通のことです。
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聞けば、頭と胴体に防具もつけてたそうだし、教官も2名ついていたそうじゃないですか?
それなら別に問題はないと思いますよ。格闘技の訓練としては、珍しくないことです。
ただ、倒れた相手を引きずり起こすような形で組手を強要したのであれば、これは問題です。
そうなるとただの暴行にすぎません」

どうやらこの事件「本人同意のもとの過酷な訓練」だったのか「拒否の上に強要されたシゴキ」だったのかが焦点になりそうだ。
海自警務隊の厳正な捜査を期待したい。



九坪



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