●更新日 10/07●


逃亡社長と先輩の助言


〜前回〜

初の本格調査に不安顔のアンジェラ。



そんな彼女に、
「Nさんは計画倒産の被害にあったんじゃないか?」
という先輩探偵のアドバイス。



計画倒産のことを簡単に説明すると、こんな感じ。
@会社を設立する。
Aたくさんの資金が必要。
Bだから、いろいろなところから借金をする。
「会社をつくります。凄く儲かるはずです。借りたお金もすぐに返せます!」
という具合にね。
Cそうやってお金や商品を集めた後、わざと会社を倒産させてしまう。
D貸した人たちは当然、激怒。
Eでも、
「いや〜。うまくいくと思ったんだけどな〜。やっぱりだめでした〜。」
「そんなわけで、お金は返せないんですぅ〜。てへっ」
「無いものは無いんですも〜ん♪ ごめんね〜♪」

といいつつ、借金を踏み倒してしまう。
Nさんはこれに近い形の被害者にあったんだと思う。もしそうなら、S社長には他にもたくさん借金があるはずだよ。そのあたりから調べていったらどうだい?

早速、S社長の借金を調べてみると「某O氏から2000万円の借金。」「某M氏から1500万円の借金」

合計:3500万円の借金!

思わぬ金額にびっくりのアンジェラ。同時に以前受けた研修のことを思い出した。
「借金がわかったら金額だけじゃなく、その貸主をよく見るんだ」



多くの人は借金と無縁ではいられない。アンジェラだって将来結婚してマイホームを持つかもしれないだろ? そんなとき信用のある大手銀行や金融機関に「ローン」という形で「借金」をするよね? それが普通。
でも、貸主が「個人」だった場合。これは気をつけないといけない。
その人は、すでに“借金ダルマ”になっている可能性があるんだ。
信用を失って、どこの銀行も貸してくれなくなってる。しょうがないからお金持ちの個人から貸してもらってるってわけ。
もし、そんな人が行方をくらましているのだとしたら、それは探偵にとって……



かなりの“強敵”だ。



(つづく)



特捜班



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