●更新日 08/02●
パンツ探しの旅〜北海道迷走編
そんなわけで、北海道岩見沢市に到着した。
早速、BOSSが割り出してくれた“もえちゃん”の住所へ向かう。
マンション「○○○コーポ」
いよいよ「パンツ売りの少女」と対面である。
(ピンポーン)
「はい?」
インターホンを押すと応対に出てくれたのは40歳代の女性。“もえちゃん”のお母さんらしい。
しかし……
「“松崎 もえ”ですか? そういった者はウチにはおりませんよ?
というより、そもそもウチに娘はおりません。
念のため、近所で写真を見せながら聞き込みをしてみた。
しかし、誰に聞いても「あの家(松崎家)には、そんな娘さんはいない」という証言ばかり。
この住所に“もえちゃん”は住んでいないのだ。
(これはBOSSの調査失敗……か?)
そうとしか考えられない。早速、BOSSに連絡をとってみたが、
「探偵の情報収集力をなめるな」
BOSSの返答は自信たっぷりなものだった。
情報に間違いはない。パンツ売りの少女『松崎 もえ』の住所は、確かにそこだ。
でも、いないんです。住んでないんですよ、もえちゃん。近所の人もそう言っています。『あの家にそんな娘はいない』って。
……わかった。少し待て。
しばらく後。BOSSから再び連絡。
『松崎 もえ』について、さらに詳細な情報が確認できた。そちらにデータを送る。
そう言われて、手元のノートPCで情報を確認する。
(…………)
……BOSS?
なんだ?
この、名前の後ろについている数字はなんですか?
背番号だとでも思うか?
背番号でしょ?
年齢だ。
だめじゃん。
だめだよ。
・18歳だと思われていた“もえちゃん”は、実は43歳だった。
・訪問した時、応対に出たのは「母」(推定40代)だった。
(……やられた!)
思わずホゾを噛む。
一本とられたな。え、おい?
電話からは、ニヤニヤしているに違いないBOSSの声。
お前、その家の玄関で“もえちゃん”と会って話をしてたんだよ(笑)
つづく
特捜班:九坪
|