●更新日 07/13●


うなぎ偽装「魚秀」の今


中国産偽装うなぎで一世を風靡した「魚秀」
親会社の徳島魚市場でようやく抗菌剤検出ウナギの処分が始まるなど、まだその余波は収まっていない。
その発端となった「魚秀」は今どうなっているか。
事務所を訪ねてみる。



まずは「魚秀」の登記上の住所(大阪)にいってみると、



案内板や郵便ポストに表記はあるも、事務所自体に表記はなく、完全にもぬけの殻。



他の階層の人間に聞き込みをしたのですが、状況は知っているようなのだが、ひたすら「分からない」「知らない」を繰り返すだけ。
その他、ビルから出る人物や、周辺の店舗に聞き込みをするも、1〜2週間前に報道陣が殺到していたのは事実だったようだが、中谷社長を知っている、或いは見たという人物はいなかった。

「魚秀」の大阪の電話番号に掛けたところ、疲れた声の女性が出、「登記上は大阪だけど、現在ここには人は誰もいない。電話は転送で徳島で取っている」との事だった。
「魚秀 徳島営業所」に中谷社長と女性が2名で勤務していたそう。



徳島。
各種報道によると、【魚秀に徳島市中央卸売市場内の事務所の一角を無断で使わせていた】ということであった。



鮮魚市場の狭い階段を上がっていき、細い渡り通路を通ると、二階の奥に親会社の「徳島魚市場」の事務所が有り、事務所の出入口、食堂出入口、従業員出入口がある。



しかし、「魚秀」自体の事務所は現在は既に撤去されており、どこの事務所を使用していたのかは定かにはならなかった。

「徳島魚市場」の従業員に魚秀のことを尋ねてみるが、中谷社長のことについても皆口をそろえて、「知りません、分かりません」という答えであり、会社側から口止めされているようであった。



市場で働く人達にも尋ねてみるが、中谷社長について知っている人はおらず、「新聞やニュースの報道で知っている程度で、事務所を借りていたことすら知らなかった。」という人が殆どであった。



中央卸売市場を出た魚秀がたどり着いた場所。

それは、なんと個人邸の一階部分を事務所として借り開業するということだった。



事務所の正面出入口には『UOHIDE.co.ltd』と表示された即席の白いプレートが貼られており、その下部には『報道関係各位』に宛てた「民家の一階店舗部分を借りているだけなので、全景の撮影はご遠慮いただけますように」旨の案内文が表示されている。

事務所は5〜6坪程の広さの部屋が一部屋で、室内には白い事務机が4台、来客用の小さなテーブルが1台、観葉植物1つ(祝いの札が付いている)が置かれているだけであった。
書庫や飾り付けは全くなく、人が出入りしている様子は一切見られず、がらんとした雰囲気。



近所の住人によると、「魚秀」はほんの数日前に事務所を引っ越してきたばかりなので、中谷社長のことも全く分からないとのことであった。
また、ここ数日間、連日多数のマスコミが取材に訪れ、張り込みをしていたということであった。


食品偽装が発覚して、会社自体がなくなることもめずらしくない。
食品業界では偽装が当たり前のように行われているとも言われてる。
「魚秀」はそのような風潮に流されず心機一転、再出発をすることができるだろうか。



今は新事務所の開所祝いらしき観葉植物だけがそれを見守っている。



ガル徳島 + 大住



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