●更新日 06/08●


【覚醒剤】シャブ中の”象”が観光地で大暴れ・怪我人続出


タイでは、首都バンコクでも、ときおり路上に象が出現する。


僕もおなかすいたゴハンちょうだい

共にいる象使いから、バナナやインゲンなどの餌を、1袋70円で買って与えることができる。
もともと地方で森林伐採の仕事をしていた象が、重機器の普及や世界的な森林保護計画で職を失い、都心に「出かせぎ」に来ているのだ。
タイでは象は神様の使いとして扱われるし、観光客は珍しがるので、結構いい稼ぎになるという。


大きな駅前の繁華街でも普通に象が歩いている

実はこの象たち、結構な割合で、

覚醒剤に侵されている


土の上を歩く生活が前提の象は、灼熱のアスファルトの上を歩かせると疲れてしまう。
象は本来は結構な怠け者で、嫌になったり疲れるとその場で休んでしまうものだが、疲れを感じさせないために、象使いが覚醒剤をエサに混ぜて食べさせるとのこと。

そして覚醒剤中毒で、禁断症状でおかしくなる象も……

禁断症状で暴れ、人に危害を加えることがある

実際に被害に遭い、入院しているタイ人男性に話を聞いてみると、


ポムラックさん(26) 手足の複雑骨折などで全治4ヶ月

「餌をあげようとしたら、いきなり鼻で肩を捕まれて転ばされ、その後は踏まれたり蹴られたり……入院費で貯金は底を尽き、後遺症が残るかもしれないので、退院後も仕事ができるかどうか……」

まさに踏んだり蹴ったり。

こんなシャブ中の象はどうなるのか。世界で唯一タイに存在する、象専門病院に話を聞いてみた。


チェンマイ郊外ランパーンの象病院 FAE'S ELEPHANT HOSPITAL

担当者:「現在は足を痛めた象たちが入院してます。本来街歩きに向かない象に覚醒剤を打ち、金儲けのために無理矢理長時間歩かせるため、足の骨や蹄にひびが入ったり、疲労骨折します。数年前は、覚醒剤中毒症状を起こした象を引き取りました」


現在は13匹の象が入院して治療にあたっている

象病院への入院費は1ヶ月100万円。1日200kg食べるので食費が物凄くかかるのだ。
NGOなどの団体の補助金で初めて入院となるため、ほとんどの象が気の毒な状態のままである。


大切にされ、休ませてもらいながら働く象もいるが……

現代の「かわいそうなぞう」達を救うため、様々な団体には頑張ってもらいたいところだ。


※覚醒剤中毒の象は、「目つきがおかしく、無駄に足踏みしたり頭を振ったり挙動不審。餌をあげず横を通ろうとすると、鼻で通せんぼしてくる」「鼻の先が鼻水でベタベタ(健康な象は綺麗)」という特徴がある。そんな象を見かけたら、くれぐれも近づかないように……



梅宮貴子



◇上記のタグを自分のサイトに張ってリンクしよう!


探偵ファイルのトップへ戻る

前の記事
今月のインデックス
次の記事