●更新日 04/28●


無利子!無担保!60万円!ネカフェ難民支援開始


全国に約5千人、都内だけで約2千人いるとされている漫画喫茶難民。
そんな漫喫難民の為の救済施設が先日25日から、本格始動となった。

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場所は、周辺にネットルームや激安漫画喫茶が多く立ち並ぶ歌舞伎町のハイジアビル。
ネットカフェ難民であれば、具合が悪ければ保健師に無料診断して貰え、借金があるなら弁護士に相談でき、家を借りる為の費用に40万、当面の生活費に20万、合計60万円を上限に無利子・保証人不要で貸し出してくれると言う、難民には夢の様な施設だ。

写真 窓口開設に先駆け、打ち合わせをする職員の方々

ネカフェ難民であれば、誰でもその様な救済がうけられるのか、職員の方に聞いてみた。

―救済を受ける為に必要なものはなんですか?
身分証明書と、今の自分の状況を証明できるものとして、日雇い派遣会社の登録証や、普段寝泊りしている漫画喫茶の領収書なんかが必要になりますね。

―漫画喫茶の領収書はないとダメですか?
いえ、ダメと言う訳ではなくその方がご相談いただいた際にスムーズに対応ができるという事です。

―"漫喫"難民ではなく、例えばホームレスや、家出してこれから"難民"に成らざるを得ない人などにも対応して貰えるのですか?
まずは今の現状をお話頂き、こちらで判断します。ホームレスの方には、福祉局にご案内する事ができますが、家出の方には・・・。一応、規定では都内に6ヵ月以上居住している方が対象となってます。

―難民の方に仕事も紹介して頂けると聞いたのですが、どのような仕事を紹介して頂けますか?
そうですね、ハローワークさんと連動致しまして、住み込みのお仕事などを紹介していく予定です。

窓口以外でも電話やメールによる相談受付や、職員が出向く巡回相談など幅広い対応を展開していく様だ。だが、窓口開設に先駆け23日から実施された電話相談窓口に寄せられた相談は、初日で僅か25件。2千人もいると言われている難民数に対して、少なすぎないだろうか?

その訳を、実際に漫喫に寝泊りしている"難民"Tさんから聞いてみた。

写真 借家の更新料が払えず追い出された事から、難民に。

―何故、すぐに相談に行く人がいないんですか?
すぐに60万貸して貰えないからじゃないですか?色々手続きがあったり、施設の紹介で就職しなければいけなかったり。それに、日雇い派遣で多い工場の仕事だと、早朝から夜にかけてか、夜から早朝の夜勤になるんですが、難民してる人は、ナイトパックなど安いプラン利用する為に昼間働いてる人が多いので、夜遅くまでやっていない施設に行くのは難しいかも。

―難民を脱出したいとは思わないんですか?
もちろん、思ってますよ。でも、難民の中には田舎に帰って親に頭下げるのが嫌で東京に残っている人や、性格的に問題があり日雇い位しかできず、難民やってる人もいますからね。そもそも、難民脱出しよう!って積極的に動ける人は最初から難民になってないです。

悲しい事に、難民達の間では自分達を救ってくれるこの施設の事よりも、新しく登場したネットルームの方が話題になっている 模様。東京都では、この施設で年間7百人以上の難民を救い3年後には難民をゼロにしたいと考えているが、それには救いの手だけではなく、難民自らの意識改革も必要な様だ。

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一人でも、多くの難民が自分の意志でこの扉を開けられると良いのだが。



あさみ



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