●更新日 03/07●
事件編
(困ったなあ……)
終電を逃がしてしまったK子さん(20歳)は、駅前でしゃがみこんでいました。
そこへ通りかかったS氏(37歳)が声をかけます。
「何してんの?」
「終電を逃がしちゃって……」
話し込むうち、K子さんとS氏は意気投合し、
「よかったら、車で家まで送ってあげようか?」
「えー! ホントですかぁ!?」
ということになりました。
二人は車の中でいろんな話をします。
「名前はなんていうの?」
「K子っていいます。おじさんは?」
「ボクは“G”っていうんだ。○○社に勤めてる。33歳。K子ちゃんは?」
「20歳。学生です。」
なぜかS氏は偽名を使いました。職業と年齢も偽っています。
途中、S氏が言いました。
「喉、かわかない? あそこにマクドナルドがあるから何か買っていこう。」
マクドナルドの駐車場に車を入れたS氏は、一人で車を降りて言います。
「買ってくるから車の中で待ってて。」
「一緒に行きますよ?」
「君みたいな若い子といたら援助交際だと思われちゃうよ(笑)。なにがいい?」
「じゃあ、オレンジジュースをお願いします。」
S氏は一人で店に入っていき、飲み物を買います。
そして、車に戻る途中、K子さんに気付かれないよう、
ポケットから睡眠薬を取り出し、ジュースの中に入れました。
K子さんは受け取ったジュースを飲み干しました。
ストローを使っていたためか、睡眠薬には気付きませんでした。
再び走り始めた車内。
「Gさ〜〜ん。わたし、なんだか眠くなってきましたぁ〜」
薬が効き始めたのでしょうか? K子さんは、あんまり頭が働かなくなってきたようです。
それを見S氏は、「セックスの相性」のことや「援助交際」のことなど、
話題をだんだんと、エッチな方へ誘導していきます。
やがて、車はK子さんの家の近所までやってきました。
K子さんはS氏に細かい道順を説明し、車を自宅の玄関前で停めてもらいました。
でも、すぐに車を降りず、自宅前の車内でS氏と話を弾ませています。
その頃になると、S氏の話題はすっかりエッチ方面の話になっています。
「ねえ。いいだろう?」
「え〜〜だめですよ〜〜彼氏でもないんだから〜〜」
「じゃあ、彼氏にしてよ。お金払うからさ。月15万円でどう?」
「え〜ホントですかぁ〜」
「その代わり、他に彼氏を作っちゃだめだよ」
「え〜〜〜」
K子さんは、ぼんやりとした頭で適当に受け応えしています。
そんな話をしていると、二人の乗った車にヘッドライトが近づいてきました。
「あ、パパの車だ。今帰ってきたんだ。」
「え、お父さん? それじゃ、ここはまずいね。」
S氏は車を移動させ、人気のない駐車場にやってきました。
そして、その車内でK子さんに関係を迫ります。
「ちょっと〜。だめですよ〜。」
「いいじゃないか。ね、ね!」
「あたし、以前、妊娠しちゃったことがあるんですよ〜すごく困ったんです〜」
「大丈夫だよ。ボクはパイプカットしてるから。心配ないって!」
「やめてください〜〜」
睡眠薬はすっかり効き目を現し、K子さんは意識朦朧です。
力が入らず、ろくに抵抗できません。
それをいいことに、S氏は
無理矢理K子さんとエッチしてしまうのでした。
情事が終わっても、K子さんは朦朧としています。
それでも、悔しい気持ちは感じていたのでS氏に言いました。
「ヤッちゃったんだから、お金は払ってくださいよね〜〜。」
「ああ。じゃあ、明日払うよ。君の携帯にボクの電話番号を入れとくね。」
S氏はK子さんの携帯に電話番号を入力します。しかし、
「ちょっと? でたらめな番号、押してない??」
疑ったK子さんはS氏の携帯を取り上げ、自分の携帯に電話をかけます。
K子さんの携帯電話にS氏の着信履歴が残りました。
その後、S氏に送られて自宅に帰ったK子さんでしたが、薬のせいでフラフラです。
階段もまともに上れない状態でしたが、なんとか自室に帰り、そのまま眠ってしまいました。
翌日。
頭の痛みとともに目を覚ましたK子さんは、昨夜、無理矢理エッチされてしまったことを思い出し愕然とします。
すぐに警察へ行き被害届けを出しました。
さらに、尿検査の結果、S氏に薬を飲まされたことも確認されました。
その後、警察はK子さんの携帯電話に残された着信履歴からS氏の身元を特定。
S氏を『準強姦罪』で逮捕するのでした。
※準強姦罪……暴力を使わなくても、相手を反抗や抵抗のできない状況にして姦淫する罪。
さて、裁判員の皆様。
被告:S氏にどんな判決を言い渡しますか?
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実際に言い渡された判決はこちら⇒「判決編」
特捜班
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