●更新日 03/02●


猫虐待事件の裏側で・・・。


去年、10月下旬に猫虐待の容疑者として逮捕された、長島隆容疑者。



この男の逮捕については、当時のスパイ日記でお伝えしたのだが、実は、この事件の裏で、約7千通もの嘆願書を集め、裁判所に提出していた団体があった。「ねこひと会」と「SORA」と言う動物愛護団体の人達である。今回、その代表者お二人に詳しいお話を聞く事ができた。

「SORA」代表者の菅野利枝さん

嘆願書を集めるにあたって
今回の嘆願書は、単に犯人への厳罰を求めると言うものではなく、今回の事件の原因が精神的なトラウマによるものならば、しかるべき治療を受けさせて欲しいと言う事です。
トラウマが原因なら、治療を受ける事まで言及しないと、再犯の可能性が否定できないからです。

嘆願書を提出してみて、思った事
嘆願書を検察側に提出する際に、担当の検事さんに会ったのですが、受け取りを拒否され、仕舞いには追い返されました。最初に裁判所に電話した時には、「いくら嘆願書を提出したからといって、動物虐殺の罪は1年って決まっている。変わる訳ではない。無駄な事。」と言われたのです。
日本では動物虐待事件を軽犯罪とみなし、サカキバラ事件や池田小事件の様に動物虐待が切り口となって起こる犯罪の重要性を検事や裁判官も判っていません。

裁判中の長島被告

結果、七千人の願いは通じず、長島被告には、懲役一年六ヶ月 執行猶予三年が言い渡された。

上記団体以外にも、ネットには多くの活動をしている動物愛護団体が存在し、とりわけ猫に関する団体は多い。有名なディルレヴァンガー事件を初め、野良として数多く生息し、飼い主の有無や特定も判り難い猫は虐待の被害者となり易いからだ。

しかし、逆に野良猫により、ガーデニングや庭などに糞や尿の被害を受けた人も多く、その為か猫、及びその愛護団体を嫌う人もまたネット上に多数存在する。その中にはネットで猫から庭を守る為の猫の駆除法などを話合い、時に猫の駆除=猫殺しになる過激派や、猫を虐待する事により注目を浴びたい愉快犯なども生んでいる。更に、自治体への野良猫の駆除の申請などをする人もいる為、愛護団体との溝は深い。

これ以上、虐待死させられる猫を増やさない為にも、愛護派と駆除派、双方の歩み寄りと、お互いの考えや被害を理解した上での解決策が必要ではないだろうか?可哀想だからと野良猫の為に餌を撒くのも 自由だが、それで増えた猫に庭をあらされた人間が猫を殺しては、いつまでもこの問題は終わらない。



特捜班+あさみ



◇上記のタグを自分のサイトに張ってリンクしよう!


探偵ファイルのトップへ戻る

前の記事
今月のインデックス
次の記事