●更新日 02/26●


ダイエット商品モデルが語る、広告のカラクリ


「メタボリック」なる言葉がすっかり浸透してしまった現在、ダイエット商品は数限りなく存在している。中には、その効果が疑わしいとされるものも少なくない。

写真

だが、商品の広告を見てみると、その効果はバツグンであるかのように書かれている。そして、その証拠として、「これだけ痩せました」という写真も掲載されている。それを見て消費者も飛びつくわけだが、そこにはカラクリがあるようだ。今回はその一事例として、商品の広告モデルの仕事を経験したことがあるという人物に話を聞いてみた。

――「○週間で○○kg」ということですが、本当にそんなに急激に可能なのですか。
「いえ、自分は試していませんので、それはなんとも・・・(笑)。」

――でも、ダイエット効果があったという写真がありますよね。
「僕がバイトでやった仕事の場合、あの写真は広告と逆なんですよ。つまり、「ダイエット前」となっている写真よりも先に、「ダイエット後」の写真を撮影しています。」

――ということは、撮影のために太ったということですか?
「その通りです。いくら仕事とはいえ、急激に痩せるというのは難しいでしょう。それと比べて、急激に太る方が簡単だということなんだと思います。」

――どんなふうに撮影が進行したか、詳しく教えて下さい。
「僕の場合は知り合いからの紹介で採用が決まり、会社の事務所で簡単な打ち合わせがありました。で、その場で上半身裸になって撮影しました。最初に仕事の概要を聞いた時点で、大体の予定は知らされていましたから、撮影日までに筋トレや食事制限をして、できるだけ脂肪を落としました。撮影時に着用している服は全て自前です。」

――撮影が終わると、次は?
「次の撮影までに、とにかく太ってきてくださいと言われました。目標として、10kg以上、できれば15kgくらいは太ってきてくれるとありがたいとのことでした。それから、「今回撮影したのと同じ服装でお願いします、服のサイズ調整とかはしないでください」と念を押されました。」

――どうやって短期間に太ったのですか?
「ひたすら暴飲暴食、なるべく外出しないで家の中でゴロゴロしている。当時は無職だったので時間もありましたから。1日5食、それから間食もしました。いかにも体に悪そうな、甘い飲み物や菓子、肉の脂身を多くとりましたね。そうして太った状態で、前回と同じ服で撮影するわけです。」

――撮影後、また痩せるのですか?
「体調もよくなくて、さすがにこのままじゃまずいと思ったので、痩せましたよ。ちなみに、撮影が終わって帰る時に、「ダイエット商品を試してみたい」と冗談で言ったら、「買って頂けるのなら」と言われてしまいました(笑)。」


というように、モデルを逆に太らせて虚偽のダイエット効果を提示している悪質な広告もあるようだ。ダイエットに対する人々の願望がある限り、業者との「知恵比べ」も果てしなく続くだろう。



高橋



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