●更新日 02/23●
NTTではありません。
タウンページに広告を載せている会社には、時々、このような封書が届くことがあります。
質実剛健で事務的なこの封筒。
中には銀行振り込みの用紙が入っています。
そして振込用紙の裏には、その会社がタウンページに出稿した広告の切り抜き。
送り主は「電電広告サービス社」という会社。
一見すると「NTTからの広告料金の請求かな?」と思ってしまいます。
当然NTTとは何の関係もありません
しかも送られてきた封筒をよくみると「請求書」ではなく「案内書」。
さらに振り込み用紙に読み辛いレベルの細かい文字で書いてあることは、要約すると、
「ウチで発行する広告誌に載せますよ。」
「ぜひ申し込んでね。」
「あと、NTTと間違えないでね」
大きな会社ですと、送られてくる請求書をいちいちチェックしない場合があり、いきなり、支払用紙を送りつけられれば「払わなきゃいけないものなのかな?」と、うっかり勘違いしてしまいます。
また、中には「電電広告? NTT??」と勘違いして、うっかり振り込んでしまう場合もあるでしょう。
どうやらこの封書。そういった、
「うっかり振込み」を期待して
発送されているもののようです。
「それって架空請求じゃないの?」「振り込め詐欺じゃないのか?」などと思われそうですが、細かい文字ながらも「日本電信電話(株)発行の職業別電話帳と混同なさらぬようお願いします。」と明記されていますので、詐欺罪には当りません。
詐欺のように見えて、詐欺じゃない。架空請求のように見えて、架空請求じゃない。
実は単なる「広告のお誘い」
では、実際に広告をお願いした場合、どのような広告を出してくれるのでしょう?
この「電電広告サービス社」に釣られてみる詳細を聞いてみることにしました。
封筒に記された住所を訪ねインターフォンを押してみると……。
普通のマンションの一室
記者「もしもし、こちら「電電広告サービス社」さんでしょうか?」
相手「いいえ。うちは○○(個人名)ですけど?」
住んでいるのは全然関係ない人でした。
しかたなく周りの住人に聞いてみると、
『「電電広告サービス」は3年ほど前に引っ越していった。』
『あの会社は、壁をドンドン叩いたり、物をぶつける音や怒鳴り声がひどいので、隣の住人が苦情を言っていた。』
『なんだかいかがわしい会社みたいだった』
『追い出されて、夜逃げ同然で出て行った。』
とのこと。
どうやら、近所でも「怪しい会社」として評判だったようです。
聞けば、この会社。同じような封書を数十年前から全国に郵送し続けている、なかなかの老舗だそうです。たぶん、これからもずっと同じことを続けていくのでしょう。
しかしNTTとは何の関係もありません。皆さんがお勤め先にこのような「案内書」が届いても、「うっかり」払い込んでしまわないように、お気をつけくださいませ。
特捜班+(大住)
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