●更新日 12/17●


今年の年間ベストセラーはパクリ小説?!「恋空」パクリ疑惑


2007年、年間ベストセラーに選ばれた小説「恋空」。
ケータイ小説が元になり今年7月に書籍化、11月には映画化もされ興行収入は40億を超える見込みで、今年度では「HERO」「武士の一分」「西遊記」に続く4作品目の大ヒット作となると言われている。

その社会現象にもなっている「恋空」に現在盗作疑惑が浮上、恋空発売の3ヵ月前に他の出版社から発売した「さよならの向こう側」と言う小説に内容が酷似していると言うのだ。

はじまりは今年10月、恋空の書籍化が決まりその話題性に目をつけたフジテレビが出版社に映画化を打診、製作部のプロデューサーが交渉を始めた矢先に「さよならの向こう側」の映画化の話が同じくフジに舞い込んだのだ。プロットを読んだプロデューサーはあまりにも二つが酷似した内容だった為、慌てて双方に連絡し盗作疑惑発覚となった。

早速、両作品を読んでみたが、確かに、ストーリー展開がほぼ同じ。
ラストシーンでの例をあげてみると・・・・・
恋空
・主人公が思い出の場所である川原に彼の遺したノートを持って行く
・あと追い自殺をしようとした時、中絶した子供の声が聞こえ目の前を白い鳥2羽が横切る

さよならの向こう側
・主人公が思い出の場所である森に彼の遺した言葉で作った絵本を持って行く
・死んだ彼と犬の元に行こうとする描写があり、2匹の白い蝶が横切る


他にも、物語の重要なキーポイントとなるいくつもの場所や方法、同じ単語がいくつも出てくる、更には主人公の好物と好きな花まで同じ。さすがにここまで同じでは偶然では済まされないだろう。

ケータイ小説としての連載も、さよならの向こう側の方が1年3ヶ月も早い。
恋空を出版したスターツ出版は、「恋空は作者の田中美嘉さんが体験した実話なので、盗作はありえない!」と主張しているが、PHS全盛期の時代にギャル男が登場したり、それに合わせるとまだ開園してもいないUSJに修学旅行に行くなど、数々の矛盾点があり、小説の最後の方に年号が出ていたが、それだと前半部分に大きなズレが生じる。時系列以外にも、抗がん剤の副作用で生殖機能がなくなっているはずの彼氏を子供を妊娠、生み育てる!と決心した所で物語は終わっているのにも関わらず、現在原作者には子供がいなかったり、この作品の不明な点はまだまだ尽きない。



あさみ



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