●更新日 12/07●


性的虐待 被害者の訴え2


「私は幸せになる権利がないと思って生きてきました」とメールをくれたNさん。






―お義父さんからの性的虐待はいつから始まったんですか?
小学5年生の頃からです。高校入学の時義父が単身赴任したんですが、それまでずっと続きました。
思春期でしたしちょうど身体が成長する時期だったので、自分が汚れてる気がして毎日辛かったです。

―虐待されるきっかけはあったんですか?
もともと「足音がうるさい」とか「箸の使い方がおかしい」とか些細な事で「お前の為のしつけだ」と称して、髪をひきずってお風呂場まで連れて行き浴槽に何度も何度も顔を沈めれたり、壁に頭を思いっきりぶつけたりの暴力がありました。

―お母さんは助けてくれなかった?
母親はその横で「愛してくれるお父さんでお前は幸せだね」って言ってました。世間体ばかり気にして、私のことはちっとも気にしなかった。
何度も助けを求めたんですが、助けてくれた事は一度もなかったですね。



―具体的な虐待内容を教えてもらっても良いですか?
一番最初は、確か私が一人で家で寝ていた時です。急に義父が 布団に入ってきて自分のモノを「触れ」って命令してきたんです。
小学生だったので何がなんだかわからず、嫌だったんですが怒られる方が怖くて言われる通りにしました。すごく生々しくて、触った感触が未だに忘れられません。

それからは、夜な夜な私の布団に入ってくるようになりました。義父と私だけが2階に寝ていたので、階段を上ってくる足音が怖くてしょうがなかった。身体をまさぐられている間、私は振るえて「早く終われば良いのに」とひたすら願う事しかできませんでした。 なのに黙っていると義父からの要求もエスカレートしていって・・・。

―その事もお母さんには相談しなかったんですか?
言ったけど無駄でした。それが一番辛かったですね。自分の親に見捨てられるのがこんなにも辛い事だとは思いませんでした。



私が高校3年生の時に義父が単身赴任から帰って来る事になり、これ以上ここにいると私はおかしくなってしまう。と思い、妹の運動会 で帰ってきていた義父と母親が出かけた隙に、当時の彼氏と一緒に駆け落ちしたんです。 もちろん、高校も中退しました。義父と母親のおかげで、当時の私は全てを捨てましたね。でも、迷う暇もありませんでした。

―その彼氏とは幸せになれたんですか?
いいえ。その彼と結婚しましたが、結婚直後に暴力を振るうようになり浮気をされ、子供も出来ましたがとても育てる事が出来ないと思い、おろして離婚しました。 なんで私ばかりこんな目にあうんだろう。やっぱり私は幸せになっちゃいけないんだな。って毎日毎日自分を責めました。

―それからどうなったんですか?
幾度か恋愛を失敗して、今の旦那と出会うことが出来ました。私の過去を全て受け入れてくれて初めて人から愛される、必要とされる幸せを感じています。フラッシュバックで昔の記憶がよみがえる事がありますが、旦那のおかげでだいぶ落ち着いた生活を出来るようになりました。
今は子供も出来て、本当に幸せです。



―今回、過去の辛い思い出を話して頂いたわけですが、話そうと思われたのはなぜです?
私みたいな過去を持つ人間でも幸せになれたんです。だから、辛い経験をしている人や今苦しんでいる人にも諦めて欲しくないんです。探偵ファイルの読者の方にも私のような経験をしている人がいると思うんです。
だから、私が話をする事によって少しでもその人達に、

「誰でも幸せになる権利は持ってる。自分が悪いわけじゃない。だから責めないで」

と言う事を伝えたかったんです。
私は話すことしか出来ないけど、探偵ファイルを通せばもっと沢山の人に聞いてもらえるじゃないですか。なのでぜひ、伝えて欲しいと思っています。





Nさんは愛してくれる旦那様と幸せな生活を手に入れることが出来ました。
それは、彼女が「現実と向き合う」という事を恐れず毎日前向きに生きた結果だと思います。

私の知ってる夫婦の中でも群を抜いて幸せっぷりを見せ付けてくれた方でした。
彼女は、過去の自分に勝ったのです。周りの力もあったでしょう。旦那さんの力もあったでしょう。
でも何より、「負けない」という彼女の意思があったからこそ今の幸せを手に入れることが出来たのではないでしょうか。

だからもし、あなたが虐待を受けてどうしようもなくなったとしても決して諦めないでください。 あなたには幸せになる権利があり、チャンスもあるのですから。




るっぴん



◇上記のタグを自分のサイトに張ってリンクしよう!


探偵ファイルのトップへ戻る

前の記事
今月のインデックス