●更新日 09/21●


マルイが「男子禁制フロア」を設置、内部からも批判の声


有楽町に新店舗をオープンする丸井が、「男子禁制」フロアを設置するということで、話題になっている。ところが、これに対する批判が内部からも出ているようだ。

2007年9月15日の「フジサンケイ ビジネスアイ」によると、10月12日に丸井は有楽町に「有楽町マルイ」をオープンする。テナント入店の約8割がこの地域では初出店で、他社との差別化により、年間220億円の売り上げを目指すとのこと。雑貨に重点を置くこと、店内の配置に工夫すること等と並んで注目を集めているのが、「男子禁制フロア」。5階は水着やパーティードレスを中心に配置することで、意図的に男性が入りにくい雰囲気にしたと発表した。

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この点については、内部からも批判の声が出ているという。その一例として、丸井CITY新宿店等に勤務経験のある関係者に話を聞いてみた。

――男子禁制フロアに反対する主な理由は何ですか
(社員)いくつか理由はありますが、一つはお客様に、かえって不快な印象を与えるのではないかと心配しております。ドレスや水着、ランジェリーなどを中心に配置したら、男性でこのフロアにいらっしゃるのは、せいぜいカップルで来店した方々くらいになるのが自然です。それなのに、わざわざ「男子禁制で、意図的に男性が入りにくくしました」なんて発表する必要があったのかと疑問です。男性のお客様の立場というものを、本当に考えているのでしょうか。それに、今回「男子禁制」フロアにパーティードレスや着物等まで入っているのは気になります。こういうアイテムは、カップルで来店されて、一緒に選ぶお客様も珍しくないですからね。

――カップルの来にくい雰囲気というのは不利でしょうか
(社員)カップルで来店して一緒に選ぶお客様もいらっしゃれば、男性が遠慮してランジェリーや水着の売り場の外で待っているということもあります。こういう売り場に入りにくい男性にとっては、「男子禁制」は売り場に同伴しないですむ口実としても、かえってありがたいのかもしれません。ですが、カップルで来店して男性がお金を出すという場合もありますので、「男子禁制」と言われて、そういうお客様の足が遠のいてしまわないか、やや心配です。これまで主に展開してきた、新宿や渋谷といった若者の多く集まる地域の店舗と比べて年齢層が高いと、「男子禁制」フロアには来づらいというカップルが多いのではないかと思います。

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――他に、ぜひ言っておきたいことはありますか
(社員)レディースのフロアを担当した経験から申しますと、実はレディースのショップにも、男性の常連さんがいらっしゃるんです。小柄な方や細身の方など、メンズではなかなかサイズが合わないからと、カットソーやパンツ、ジャケットやコートで、シンプルなものやフェミニンでないものをお買い求めくださいます。レディースのアイテムの方が、一般的にデザイン性が優れているということで、ベルトや各種小物類を探しにいらっしゃる男性の方も見られます。男性のこういうお客様は、長いお付き合いになることが多いんですね。そういう方々に対して、この度の発表は、ちょっと申し訳ないことをしてしまったな、という思いです。

今回の件については、ネット上でも批判的な見解が目立つ。これが逆に「女子禁制」だったら、とんでもない騒ぎになっていたのではないかという声もある。男女平等が叫ばれる一方で、女性優待サービスは大人気。こういう状況で、今回の件についてもフェミニストは沈黙を守るのだろうか。



高橋



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