●更新日　０３／２１●
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共同通信が報じなかった○○投票の、票操作とは？

3月17日の共同通信の記事で、ネット上での妖怪人気投票企画の投票結果が報じられたが、投票の過程で大混乱が生じていたことについては記事中では一切触れていない。

「妖怪」をテーマに地域の活性化を試みている鳥取県境港市の観光協会は、実写版の映画「ゲゲゲの鬼太郎」とのタイアップ企画で、ネット上での妖怪人気投票を実施した。HPで紹介されている妖怪の中から投票できる他、投票したい妖怪が一覧にない場合は投票項目を新たに追加できる仕組みになっていたが、これが全ての混乱の原因となった。



産経系列の「iza!」に「「田代」はダメ！　初の妖怪人気投票、ネットで開催中」との記事が掲載されたのは1月2日。その後、この記事に関するスレッドが２ｃｈに立ち、投票項目が乱立することとなった。「一反木綿」と「目玉おやじ」が抜群の人気だったが、鬼太郎の作者なのに妖怪扱いされている「水木しげる」、水木氏オリジナルの「南方妖怪チンポ」という知る人ぞ知るイロモノなどもランクイン。



他の投票項目には、次のようなものが。自称・妖怪の「美輪明宏」、年齢を重ねても老けないどころか年々若返っていると評判の「荒木飛呂彦」、ダメと言われると投票したくなる「田代まさし」。他にも、「細木数子」、「江原啓之」、「ミラーマン」、「TAWARAちゃん」、年末からネット上で話題独占の「DJ OZMA」と「秋山成勲」など。

投票が続くにつれて、「美輪明宏」が3位まで浮上し話題になる一方、「iza!」の記事の予告通り、「田代まさし」が突然削除された。すると、「鬼太郎のアニメは昔からフジ系列だから、今回の「iza!」の記事の題名は境港市との事前の打ち合わせの上で付けられたものだったのではないか」という噂が流れた。また、「金正日」に関しては、境港市という場所だけに、各種の関係や利権ゆえに北朝鮮に配慮して削除したに違いないという、妙に説得力のある噂が広まった。

同じ頃、これらの説を打ち消すためかどうかは知らないが、いくつかの項目が次々と削除されていった。ところが、その削除されていった項目を見ると、「盧武鉉」、「北朝鮮工作員」、「秋山勲」など、朝鮮半島に関係のあるものばかりで、逆に上記の説の信憑性が増す結果となってしまった。(その後、これはいかにも不自然でまずいとHP管理側が判断したのか、1月11日には、これら特定の項目以外のふざけた内容のものも、その大半が削除された)

「美輪明宏」がとうとう1位を奪取すると、なぜかこの項目だけ投票数が大幅に減らされる一方、2位と3位の「一反木綿」と「目玉おやじ」の得票が異常なまでに伸びて逆転するという奇妙な現象が。それでも「美輪明宏」への投票は続き、再び1位になると、その後は独走状態に。ところが、1月10日、「美輪明宏」はついに削除された。やはり通常の意味での妖怪が1位になってくれないと、境港市としては困るということなのだろう。

明らかに悪ふざけとしか思えない投票項目の乱立は、主催者側からすれば迷惑以外の何物でもなかったに違いない。だが、特定の項目だけが削除されたり、明らかな票操作がなされたりした経緯があることは、境港市への印象も悪くしてしまったようだ。このような経緯を知った上で、投票の最終的な結果を報じた記事を見ると、どうも納得できないというのが正直なところではないだろうか。



タカハシ