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履修不足の高校に行ってみた

全国の高校に及んだ履修単位不足問題。現在461校(私立含む)、約8万人の履修不足が発覚している。

この問題に対し文部科学省は31日「70時間の補習」を受けることで卒業を認めるという救済策を立てた。
自民党の中川秀直幹事長は記者会見で「卒業までの期間、受験の負担にならないよう公平性を考えた上での案」と了承する方向で調整を始めた。既に卒業した生徒については不問で、資格の剥奪は無い。
今週中に与党間で検討し、各都道府県、私立高校を管轄する都道府県知事に文書で通達する方針だ。

しかしこの救済策も結局大甘だ。履修不足の学校は受験に使う科目を数十時間も多く勉強しているわけで、全科目履修している生徒にとってはこんなに不公平なことはない。


当の本人達はどう思っているのだろうか。履修不足の高校のひとつ、八王子東高校に行ってみた。

東京都内で初めて履修不足が明らかになった東京都立八王子東高校。都の進学指導重点校に指定されており、難関大学への進学率が高いことで評価されている。3年生320人のうち181人が学習指導要領の必修科目「倫理」を履修していなかったことが発覚した。


生徒の声
「もうそんな授業に出る暇無いしそんな時期じゃない。学校がやったことだから私達に迷惑かけずに解決して欲しい。」
「倫理の教科書は持ってたけど倫理の授業自体が無かったからおかしいとは思っていた。」
「あまり心配はしていません。なるようになるし、絶対卒業できるとみんな言っています。」


近隣の人の声
「進学率が高い理由が分かった。受験に影響が出ないような対応をしてあげて欲しい。」
「私もここの卒業生。変な形で有名になってしまい恥ずかしい。」

このように、やはり学校を批判する意見が多かった。


この事態に学校側は、26日朝に臨時の全校集会を、27日夜に保護者への緊急説明会を開き、生徒及び保護者に謝罪と説明を行ったが、具体的な解決案は決まらなかった。


保護者の不安は増すばかり


今回履修不足の発覚した学校の多くが八王子東高校のような進学校だ。進学率、学校の評価を気にするあまりに規則を無視して行ってきた受験用の授業。結局一番影響を受けるのは生徒達だ。まずは生徒の不安解消や実態の把握を優先に対策を進めて行って欲しいものだ。


最後に、よく考えたら私も必修科目の世界史を受けたことが無いことに気付いたので、念のため調べたところ、履修不足の学校リストに私の母校がバッチリ挙げられていました。思えば進学率高かったなぁ。卒業できてごめんなさい!

 

多田

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