よく、政治家はズルイ。議員特権を持ちやがって・・・という類のボヤキを居酒屋などで、お父さんの世代の人から聞きます。
若い世代の人も「政治家は・・・」という話をしている人がいますが、では実際に“何がズルイのか”“何が特権なのか”を言える人はどれくらいいるのでしょうか。
今回は、そこに少し焦点を当ててみました。
例えば、議員宿舎。元々は、地方選出議員の在京生活を保障し、職務を円滑に遂行する為の宿所として作られているものだとは思うのですが、、、、
九段宿舎 民間相場 25万5000円 実際の家賃 5万6000円~5万7000円
高輪宿舎 民間相場 25万5000円 実際の家賃 5万9000円~6万1000円
青山宿舎 民間相場 16万円 実際の家賃 1万4000円 ※東京カンテイによる
このように非常に格安の金額。
現在、赤坂に建設中の「衆議院赤坂宿舎」
これは、上記の間取りの他に、ソファなどの家具も完備。宿舎にはトレーニング室も完備の上、ラウンジまであると言います。
この地域に同等の物件を借りた場合の民間相場は、34万円程。それが、9万円ほどになってしまう・・・まさに、議員御殿。
しかし、これはまだ寮だからと言われれば、納得できない分は多いですが、まだ納得出来る余地が多いかもしれません。
議員特権には、もっと無駄なのがあります。
費用弁償という制度を御存知でしょうか? 市議会議員は、議会や委員会に出席すると、1日につき1万円、給与とは別に支給される制度のことです。
この手当ては戦前に生まれました。当時の地方議員は、地域の名士が手弁当で働く名誉職のような意味合いが強く、本業を休んで頑張っているのに無報酬では可哀相ということで生まれたもの。
だから戦後、地方議員にも報酬が出るようになった時点で廃止されるべきもののはずでした。
議会に出席するという本業をやっているのに1万円を支給される。これは、民間企業の感覚で考えると、
「今日は出勤してくれてありがとう☆」と言って、給料以外に1万円を渡してくれる
こんな会社があるなら働きたいものです。
完全に給与の二重取りなのですが、この金額も積もり積もれば馬鹿になりません。例えば、名古屋市で4年間任期中に全議員75名に払うお金は、2億4000万円にも昇ります。
この金で何が出来た・・・と思うような金額、無駄な公共事業、無益だとは思いませんか?
ところが最近、この費用弁償を受け取り拒否する議員が出て来ました。今はその数も少しづつ増えてきてはいますが、全国で一番最初に費用弁償の受け取りを拒否した議員。
のりたけ勅仁議員に、直接取材に行って来ました――
山木