●更新日 10/07●

タバコの煙によって死ぬ人がいる! タバコ病〜後編


突如、化学物質過敏症に罹ってしまった女性、K&Mさんのインタビューです。こういう症状を持った人がいるということを解って貰えれば幸いです。




―症状に罹ってしまって、どういう事になってしまったのかとか。一連の流れを教えてください。

「元々、タバコの煙を吸ったりすると凄く気分が悪くなったのですが、ある日、倒れてしまって・・・病院を幾つか回って検査を受けてみた所、化学物質過敏症と診断されました。今はどんどん酷くなってしまって、直接の煙はもちろん、付着した物体に触っても倒れたり三日ほど寝込んだりします」

「そして病気ではない為、医療費が半端じゃなくかかるんです。だけど、タバコの煙が流れてこない場所なんて外にはないから、外で働くことは出来ません。元々は市内に居たのですが、都市部にいると家の中でも安心できないから田舎に移り住みました。今は、両親と暮らしています」


―煙を直接受けない以外で、被害を受けることは?

「母親が居酒屋から帰って来た翌日、洗濯物が有ったんですよ。洗濯してあげようと思って、衣類に触れたら倒れてしまいました(苦笑) 後は、宅急便の運転手が喫煙者で、取り扱った荷物に触れた時も頭痛とか・・・」

「今、両親は飲み会などでタバコの煙に触れて帰宅した際は、まず最初にお風呂です。ここまでしないと、安心出来ない・・外に出なければ大丈夫というわけではないので・・・」


―この症状で、一番辛かったことは?

「周りの協力や理解を得られないことでしょうか。 軽度の症状含めれば潜在的には多いと思うのですが、自分がこの症状を自覚している数字は低いんです。だから、病状を説明してタバコを吸うのを止めてと言っても“そんな病気あるのか”とか“気のせいだ”とか“病は気から”とか言われることが多いし、酷い時には精神病扱いされます」

「仕事はもちろん辞めることになりましたし、発症してから友達、娯楽、殆ど失いました。子供が出来ても、外に遊びに連れて行けないと思うと子供を作ってはいけないって思いになるし・・・何の為に生きてるのか解らなくなってきます。他人の嗜好品のせいでこんな目にあってるのに、生活保護受けられないし・・。医療費はどんどんかさむばかりで、いい事なんて何一つないんです」




「このマスク、90%以上の化学物質をカット出来るのですが、100ではないから少しは入ってきます。それに、これ付けると確かに外出は改善出来るのですが、これだけ分厚いと息も難しくなるんです(苦笑) 結局、部屋からは出られません」


―今後、どうして行きたいですか?何を求めますか?

「国が認めているものだから、全面禁止なんて無理なのは解っています。だけど、まずはこういう症状があるんだってことを知って貰って、完全な分煙を求めたいです。出来ることなら、禁煙スペースで吸ったら罰金・罰則というのを作って浸透していくようにして欲しいです」

「例えとしては適切じゃないけど、シートベルトって10年前は殆どの人がしなかったじゃないですか。でも、あれだけしつこく取り締まっているから、今はしない人は殆どいなくなりました。それくらいの規制が入って、皆が罰則が嫌だから守るようになればいいな・・って思っています」


―その為に、何か活動をしていますか?

「駅などで、有志の人が化学物質過敏症について説明したビラなどを撒いています。ただ・・・批判の方が多いですね。“俺らに対しての嫌がらせか”とか“タバコ止めたら、死んでしまうわ”とか酷いのになると“俺らはタバコで税金払ってるんだから、それを止めさせるならもう、おまえら橋渡るな”とか。なら、渡らないから医療費を負担しろって思います(苦笑)」

「配っていて興味深かったのが・・・スーツを着て、いわゆる普通のサラリーマンっぽい人の方が文句を一杯言ってくるんですよ。逆に、金髪でパンキーな格好とか、ぴかちゅうの着ぐるみとか・・いわゆる社会で不適合者みたいに言われている人の方がちゃんと話を聞いてくれて“気をつけます、皆に話してみます”って言ったりしてくれる。凄く興味深かったです」




如何でしたでしょうか?

タバコを所構わず吸うのは、人殺しと一緒・・と言葉の意味そのままに苦しんでいる人が世の中にはいます。

そうした症状が有ったことを皆さんは知っていましたか?

このインタビューが、そうしたマイノリティな人を少しでも知る機会になり、何かを変えて行けるきっかけになればと思います。



山木


探偵ファイルのトップへ戻る

前の記事
今月のインデックス
次の記事