●更新日 08/09●

セクハラ・ファイナル


カンザキ: 会社組織の中で、立場上からにしても認識してるんだけど、今後の裁判闘争になった時にそれだけが残るから、それだけが事実のように。これまでの経緯は残らないんですよ。
逆に、裁判闘争にしませんと、単なるあなた自身が傷ついて謝罪をしてくれるだけでいいんですというなら、こちらから謝罪の文書は出します。大変失礼だけど、「裁判闘争はしません」という文面をいただけるのであれば何の問題もありません。
依頼者: 私は今ここで「裁判はしません」と判をつくのは出来ませんという事は分かって頂けますよね。まず出して(謝罪文書を)下さい。それからしか出来ないです。
カンザキ: 気持ちは分かるよ。お互い文書にするんだったらその場でやらないと・・・。
依頼者: じゃあ、文書がダメなら社内メールでいいです。
私は、次の方に(同じ事を)やられたら、また「酔っ払ってやっちゃった」程度で済まされるのがイヤです
カンザキ: あなたからすると、裁判闘争云々じゃなくて、謝罪が口だけだと、本当にそういう事実があったの?って言われるのが怖いわけでしょ!?
依頼者: もし、私が何か言ってきたときに、何も無かったって対処しよう、彼女に対しては、2回目があってから対処するよって言われたのに、そう言う話はなかった・・・それは困るって事は理解して頂けますか・・・?
カンザキ: 純粋にあなたの気持ちを受け取れば、同じ事を繰り返されたら困るという理由で使いたいとの事だけど、ここにいる人達は、裁判闘争になった時にどうなるんだって話もあるし、その文書の効力が何になるかってなるんですよ。
   (中略)
カンザキ: って言うか、同じ職場で、近くのところで、加害者と仕事をするって選択肢しかないんですよ。それは、自分はイヤでしょ?イヤでしょ?
依頼者: はい
カンザキ: 今回私がこういう話をしているのは初めてだけど、過去にはこういうケースはだいたい今言ってきた流れで終わって来てるんです。だから社長の方からそういう言葉が出たと思うんですが・・・。
謝罪文が出た後、行動(裁判)に出るのかな?そうするとどうすればいいのかな?って考えました。
依頼者: 私も、実際に出して頂けるのか、それとも出さずにそのまま何も無かった事に済ます会社なのかってのは、これで判断させて頂かないと何も言えないです。
例えば、ここまで話をして出すものは出さないし、今度電話をしたらそんな事実は無かったって言われるかもしれないと思ってます。
社 長: 事実があるかどうかってのは、この中で彼(アサノ)しか知らない、僕らは事実は知らないから・・・ただ、あなたが不快になったって事実は知ってる。内容はどうだとかは知らないし、彼(カンザキ)も知らないから、あなたと当事者しか知らないんだよ。
依頼者: 事実がなかったかもしれないけど、この話をしてるんですか?
社 長: 分からないよっ!僕は事実を把握してないんだから・・・。現場の状況を全然見てないし。
分かりません、私は。ただ、あなたが不快に思ったって事は分かります。
カンザキ: セクハラって定義は、女性が不快になるとセクハラなんだよ。
依頼者: お話(会話)程度なら色々あるかもしれないですけど。
胸を触るだとか、頬を無理やり引っ張って、ここにキスしろ!とか・・・。それに私はきちんと「イヤです」って言ってます。私、最初の飲み会のときに、途中から水しか飲んでませんので、ハッキリ覚えてます。どうしても謝罪文は頂けないんですか?
カンザキ: 謝罪する事についてね、謝罪したり、文書にしたりするのは何ら問題はないんです。
ただ、それ(謝罪文)がどういう形で使われるのかって事が気になってるだけなんだよ。
依頼者: もう、それ(謝罪文)がないと会社とお話する気はないです。
カンザキ: そういう話をしちゃうとさぁ、何も進まなくなっちゃう!
こちらからすると、それはどういう形で使われるんですか?ってのに、出さないとこれ以上話しませんからって・・・ずーっとここでにらめっこになっちゃうよ。
依頼者: 私が、妥協する理由は全く無いと思います。胸まで触られて・・・なんで私が・・・
カンザキ: 妥協ってのはねぇ、社長はどういった妥協を言ったのかは知らないんだけど・・・
依頼者: もう、言い包められるのはイヤなので、とにかく謝って頂きたいです。ちゃんと!
カンザキ: ずっとにらめっこになるよ。
依頼者: 会社は、私が、謝罪文を出してと言ってるのに出さないと?
カンザキ: 出さないとは言ってない。出すには、何にどう使うかって聞いてるんだ。って話をしてるんだ・・・
依頼者: (話に割り込み)さっき言ったじゃないですか!!!
2回目にもしそういった事があった場合、アサノさんに処分を・・・
カンザキ: 文書で、(謝罪文を)何に使うか出して下さい。
依頼者: なんでセクハラ受けた私が文書を出さなきゃいけないんですか。
カンザキ: それは、そんな事言っちゃったら、こちらからすると、文書を出すって事に対して、今ココに、色んな裁判資料とかあるからね、そういう状況になるって分かっててね、きちんとした弁護士とかじゃないと、むやみにそんなものは出せないです。
気持ちはあるんだ! 土下座して謝る気持ちはあるんだ。何も葬り去るとか、私達は一切言ってない。
依頼者: 言ってないって口約束はもう受け付けられません。
カンザキ: 出す事については問題ありません。それは何に使われるのか?
依頼者: 今後、アサノさんが別の女性に被害を出さないように私が保管しておいて、もし、またそういう事があったら、2度目という事を証明するために持っておきます。
カンザキ: それだけに使うんですか? それをどうやって証明してくれんの?
あなた、さっきから口約束、口約束って言ってるけど・・・
依頼者: 私は、セクハラを受けた謝罪をして下さいと言ってるだけです。
カンザキ: 謝罪はしてるじゃないですか!それを文書で出すか出さないか・・・
依頼者: 口だけの謝罪は、後で言わなかった・・・さっき言ったじゃないですか、言った、言わなかったって話になるからって。だからイヤなので・・・という事です。
カンザキ: だから、何回も言うけど、うちの文書を被害者だから、出してもらって当たり前、何に使おうが勝手ですって理屈は通んないだよ。
依頼者: 勝手ですよね、私はセクハラについて会社に何も対処して頂けてません。
カンザキ: 何も対処してない事ないよ。
依頼者: ただ口で謝られただけで、私は退職に追い込まれる事実しかないです。
カンザキ: そんな話一切してないよ。
依頼者: こうやって・・・男性4人で・・・相手の会社に私1人で行って、その内容を無理やり聞けって言われて・・・でも私が帰って、4人が何も無かったって言ったら何も立証できないじゃないですか。
カンザキ: 今だって同じ事なんだよ、あなたが言ってきたことなんか証拠ないようちには、誰がそんな事証明できるの?今のこの時点で。
依頼者: そういう事おっしゃるんですか?
カンザキ: いやいや。
依頼者: それを引き換えに文書にしない、そのかわり裁判沙汰にしないと文書を紙に出せと私に言うんですか?そうじゃないと、そのあとうちはセクハラなんて無かったよって、そういう態度に出るよって言ってるんですか?
カンザキ: あなたの言ってる事は、今ココで貰って(謝罪文を)行かないと、今度来た時そんな事知らないよって言われたら私は立場がありませんって言ってるから、そんな事はないでしょう!?社長を含めてね、どういって対処をしたらいいのかなって話を今してるんでしょ!
何もしてません(対処を)って言うけど、何を根拠にそんな事言うのかなってなっちゃうよ・・・。
依頼者: 何もしてません(セクハラを)って言いそうな会社だから私はこうやって・・・。
カンザキ: 何もしてくれてません、何も対処してくれてませんって、あなたが言ったから、何も対処しないどころか、どう対処したらいいかって話をしてるんでしょ!
社 長: あなた会社にしたらさ、休んでいいよ!3日間休んでいいよって、善意でしょ!何もしてないって言わないでよー。そういう部分であなたに配慮してるでしょう。
カンザキ: 何これ、また屁理屈になっちゃうけどね、どんな提案だとよかったの?
依頼者: 辞めるという手段しか取らないような会話をされるという事は、全く予想してなかった。
社長のそういう話がなければ、普通に働けていけました。でも社長がそういう事おっしゃって、私を追い込んで脅したりするので、こういう話になるんです。
社 長: 脅したとか言わないでよ、事実だけ言ってよ。そうやって自分で脚色しないでよ!
お願いしますよ。そうやっちゃうとさ、あなたの話全く信用できなくなるよ。
依頼者: もう・・・ともかく、メールでもいいんで、アサノさんの今後セクハラしないという事を、ちゃんと頂きたいです。今もたぶん、ここに出席されているだけで、本当に悪いと思ってる感じが全くしないので、今日は、このまま帰らせてもらいます。ただ、メールを・・・アサノさんからメールを受信するまで、待たせてもらいます。
社 長: ふん・・・今日はそういう事にしといて下さい。
依頼者: じゃあ、メールお待ちしておりますので。





読んでいる方には非常に後味の悪い結末だと感じることでしょう。でも、今回は読者のみなさんがすっきりするような文章は書けません。ここが小説の探偵と現実の探偵の違うところでもあります。「こんな鬱陶しい事件を扱うのも現実の探偵なんだな」と感じていただければ、幸いです。



=BOSS


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