●更新日 12/30●

戦争をしたがっている日本



今日もテレビで北朝鮮の特番。ほぼ毎日じゃないだろうか。雑誌も同じ。視聴率を稼ぐのが商売だから仕方が無い、と片付けるには危険だと思う。これだけ毎日見せられると、さほど関心が無かった人まで北朝鮮に嫌悪感が生まれる。それは、向こうがしていることとまったく同じことだ。

愛国心を育てようと思ったら、敵国を作ってしまうのが一番手っ取り早い。国がどんなに赤字でも防衛費は大きくできる。
何よりも怖いのは、「アメリカが北朝鮮と戦争しないかな。そうすれば朝鮮戦争の時のように景気がよくなるのに」と思っている人が急激に増えていることだ。経済が行き詰ったら戦争が一番。そう、歴史は繰り返される。

アメリカのネジが狂いだした。最近、国民に嫌われてもいい、という大統領が少なくなった。日本も今回の騒動で何人かの政治家の株が上がった。軍需関連の株も怪しい動きをしている。

私が生まれるずっと前の話だが、私の祖母は、疎開先の田舎にいた。終戦の玉音放送があったその日、B29爆撃機が帰還する際、余った爆弾を捨てていこうと山に一発、落とした。その破片が200メートル飛び、祖母(当時38歳)の胸に直撃。祖母は肺をひとつ潰され、一週間苦しんだ末、死んだ。

叔母は、食料が無いので便所の土壁を食べるという奇病にかかり、6歳で死んだ。

若い頃、沖縄に行き、二週間、戦争の爪あとを見て周った。塹壕に人間の骨が突き刺さっている。集団自決した場所には、今でも火薬の臭いがする。

いきなり戦争は起こらない。国民のモチベーションを徐々に高めていく。10日ほど前の夜、渋谷の2階カフェにいたOLらしき女性が、駅の大画面に映った北朝鮮を見ながらこう言った。

「あそこって昔は日本の植民地だったんでしょ?も一回(植民地に)なればいいのに」

 

あなたは、愛する人が戦場に行ってもいいのか?