●更新日 6/25●

 

 

4億円美人詐欺事件〜JTBの回答

 

 

JTB広報室さまの取材内容を以下に明記します。(何の脚色も加えておりません)

探 偵:一個人に対し、数億に及ぶ旅行券を販売されたわけですが、こういった場合、何ら審査などはなさらない訳ですか?

JTB:この事件の内容について詳細につきましては、今、大阪府警の調査が入っています。詳細については申し上げられないんです。金額につきましても、今おっしゃった数字が、食い違うとも、そうであるとも、申し上げられません。ただ「何億という販売を個人に対して審査も無しにするのか」という部分に関しては、例えばこれが、値引きをしろと言われた、とか、無理難題をお客様の方から持ち掛けられれば、当社としてお断りするといった場面も考えられますが、今回の場合、一切そういったことは無く、通常の価格で、それも、一度に御購入と言う訳では無く、何度にも分けてお支払を頂いて、買っていただいているので、私どもとしましては、何の差しさわりもございませんでした。逆にこれを“売りません”といってしまえば、販売拒否ということで、問題になってしまうかと思います。

探 偵:そのお客様のお名前などは把握していらっしゃいますか?

JTB:それは、申し上げられません。大阪府警さんが調査に入ってらっしゃいますので。

探 偵:そのお客様は定価でご購入されたんですか?

JTB:そうです。

探 偵:一切、値引き無しということですね。

JTB:そうです。

探 偵:どのくらいのペースで購入されたか、というのは把握なさっていらっしゃいますか。

JTB:それは申し上げられません。

探 偵:顔なじみのお客さんだったんでしょうか?

JTB:どのあたりまでが顔なじみで、どのあたりが顔なじみでないかは、個人の判断の差になります。ですから、そういったことの言及はできないです。

探 偵:一時期、ネットオークションを使った同様の事件が多発していた時期もあったんですが、JTBさんの方では、そういった事件に関わった経験はおありでしょうか?

JTB:おっしゃっている「経験」という意味が、どこまでの「経験」なのかというのも判断いたしかねます。ただ、こういった世の中ですから、いろんなお客様がいらっしゃるので、当社が、例えば、裁判の案件として抱えていることが無いのかというと、そういうことはないですね。

探 偵:こういった多額の旅行券を続けて購入するお客さんというのは、どのような販売形式をとるのでしょう。

JTB:私共は、JRのみどりの窓口で新幹線の切符を買うのと同じなんです。旅行券というのは、現金と同じですから、現金と引き換えでお渡しする、という販売です。後日決済という形や、カード販売するといったことも一切できないです。

探 偵:そうすると、窓口で現金と引き換えと言う形で、販売なさったわけですね。

JTB:はい。

探 偵:で、問題の旅行券の殆どが、JTBさまで購入したものということなんですが。

JTB:はい。

探 偵:そういった、多額な購入をするお客様が、どういう経緯で、それをお求めになるか、など、例えばでも結構なんですが、ご存知ないですか?

JTB:知らないですね。そんなこと、お客様にいちいちお買い求めになられる理由は聞きません。例えば、新幹線の東京〜新大阪の切符をお買いになられた人に「東京になんのために行くんですか」とは、聞かないですよね。

探 偵:ごもっともです。私以外に取材の方はいらっしゃいましたか?

JTB:はい。取材にこられた方の都合もあるでしょうから、差し控えますけれど、当然大手の新聞社さんなり、出版社さんもありました。お答えすることは同じですね。今、大阪府警のほうで調査が入っておりますので。お答えしたことが記事になって、警察側の不利益になると、それこそ私の責任になりますので、詳細については申し上げられません

探 偵:ネットオークションでの旅行券を使った詐欺というのは、結構よくあることなんですが、そういった犯罪に対する対策みたいなものはJTBさま側でなにかございますでしょうか。

JTB:私どもの販売チャンネルとしてのインターネットというのはございますけれど・・・例えば、どのようなことでしょうか?販売を証明する部分はもちろんやっておりますけれど。

探 偵:例えば、あまりにも、個人で多額な購入がある、とかの、「怪しい」お客さんを、JTBさまのほうでリストアップしておくとかいう方法は、どうでしょう?

JTB:“あまりにも”というのは、いったい、じゃあ、1千万なら良くて、2千万ならだめなのか、など、線引きが非常に難しいですし、やはり、お客様第一、お客様あっての私達でもありますし、お客様に対して「疑いをかける」というわけにはいきません。例えば、クレームの凄く大変な、どう考えても当社の社員が正しく、間違っていないのに、大きなクレームをつけられるといったお客様――いろんなお客様がいらっしゃいますから――

探 偵:大口のお客さんに関して、JTBさんの方ではお控えになってるんですか?

JTB:大口に限らず、全て控えております。お名前に限らず、電話番号・ご住所 記入欄がありますから。只、それが本名か偽名かは、そんなことまでは聞けないですから。

探 偵:素人考えなんですが、そんなに多額の旅行券を、一度に購入する場合というのは、あるものなんでしょうか?

JTB:ありますね。例えは良くないですが、大きな会社のある人が亡くなられて社葬にした場合、そのお返しであるとか、結婚式の引き出物として、旅行券をお使いになる、とかですね。旅行券って、もらってあんまり不便じゃないじゃないですか。JRの切符も買えますし。そういった意味では、非常に有りがたい商品を扱っているという風に考えております。

探 偵:今回のようなネット詐欺が多発すれば、規制などがかかってくることも予想されるわけですが、そうなったら対応のほうは考えていただけるということですか。

JTB:もちろんです。ネット詐欺に関する監督官庁がどこなのか存じ上げませんが、多分、郵政省だと思うんですが、そういうところで、判断基準を出されれば、私どもも会社ですから、守ります。

探 偵:今回の事件について、JTBさんの認識としましては「お客さんとしてこられたから、売っただけ」という認識ということですね。

JTB:そうですね。お客様からお申し出なりお申し込みがあった商品については――それを半額にしろとか、言われれば分からないですけれど、そういったことを言われなければ――私どもはその使い道について、詳細をお伺いするということもないですし、それは販売もします。

探 偵:例えば、警察とか行政のほうから、こういった、大口で続けて購入するお客様があれば、理由を聞いておいてくださいという、法令なり指導があれば?

JTB:あれば従います。私どもとしては、1千万が大口なのか、2千万が大口なのか、それを決めてくだされば、それを守ります。

探 偵:そういったことを自主的にするつもりは一切無いということで。

JTB:JTBとして“これ以上の客層になったらお聞きする”といったことは、なかなか難しいでしょうねえ。企業として。




ひとつだけ私の感想を付記するとすれば、知能犯の格好のネタですね。仕入れに制限なし、というわけですから。
あと、取り扱い額を「捜査の不利益」が理由で教えてくれませんでしたが、エンディングを準備した人が一番よく知っている(笑)はずなので、そんなに不利益になるとは思いませんでしたけど。


この夏の話題作

主演:改名し続ける澤田美和(仮名)



破産の女王




制作費:4億2000万円
監 督:○○○

 

 

 





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